読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

Doraneko&Donuts

おすすめの本と映画と音楽をお茶を飲みながらまったりと語るブログ

「日本のいちばん長い日」はどんな昭和天皇像を残したのか?

音楽・映画おすすめ

日本のいちばん長い日 [DVD]

 

おすすめ映画情報24

こんちわ、おいさんです。

もうそろそろ夏休みもあと10日を過ぎていますね(^_^;)。


実は先日、あるつてでチケットが格安で手に入ったので「日本のいちばん長い日」を観てきました。

いやぁ、おもしろかった。

今年の夏は面白い映画が目白押しだったけど、この映画も堅実な大人の映画という感じで、チケット代以上に楽しめましたw

 

そこで今回は「日本のいちばん長い日」についての感想を語ってみたいと思います。

スポンサーリンク

命がけで終戦に導いた男たちの物語

日本のいちばん長い日 [DVD]

日本のいちばん長い日 [DVD]

 

久しぶりにららぽーとに行った。 

実は今回初めてららぽーとで映画を観ることになったわし。

別にららぽーとには来たくなかったのだが、近くで上映している場所がここしかなかったので車で一時間くらいかけてここまでやってきたのだ。

 

最初は戦争モノの映画だから、今の日本人はあんまりこういう映画、しかもドンパチがない戦争モノなんて誰も見ないだろうと高をくくっていた。

 

しかし、映画館に入ってみるとその予想は大きく裏切られた。

 

なんと、劇場はほぼ満員。

客層は年配の方が6割くらいだったが、それでもチラホラと若い子の姿が見える。しかも中には中学生くらいの若い子の姿まであって、改めてこの映画が世間では意外と話題になっているのかもしれないなと思った。

それももしかしたら、いま世間は安保法制の話題でもちきりだから、若い人を中心に先の大戦について知りたいという欲求が高まっているのかもしれない。

 

この映画は実は1967年に一度作られている。

主演は阿南惟幾に三船敏郎

今回はそのリメイク版でその三船敏郎の役を役所広司が演じている。

監督は「突入せよ!あさま山荘事件」の原田眞人氏だ。

「あさま山荘事件」はわしも大好きで何度も観ているから、この映画は期待できるw

 

体調は万全。

わしはこの映画が始まる2時間前から水を飲んでいない。

というのもいつも映画を見るときはその2時間前から水は飲まないようにしているのだw

 

そんなことを思いながら映画は始まった。

 

LINEスタンプ大好評発売中!
f:id:Doraneko1986:20140213211017p:plain

もう少し昭和天皇にスポットを当てても良かったのでは?

この映画は一言で言うと大人の映画だ。

チャラいものは一切ない。当たり前だ。しかし、永遠の0みたいなお涙頂戴もありはしない。どこまでも冷徹に終戦工作の際のギリギリの男たちのやりとりをリアルに描いている。

 

印象に残っているのは、自決の意思を固めた阿南が自分と死を共にしようとする青年将校を何度も平手打ちで殴りつけ、彼と共に三人は最後の杯を交わすシーンが目に焼き付いている。

阿南は責任を取るのは自分のような年寄りだけでいいと思っていたのだ。

 

話はやはり阿南惟幾に焦点が当てられて展開して行くが、それでも阿南だけではなく、首相の鈴木貫太郎、書記長の迫水久常、陸軍少佐・畑中健二など様々な人物にスポットを当てながら淡々と進んでいく。

 

周りを支えている役者陣も素晴らしい。

重厚な演技ができる俳優陣が集まる首相陣と、是が非でも一億玉砕で戦争を継続したい陸軍将校たち若手俳優陣の対比がおもしろい。

特にクーデターの主犯格になる畑中健二少佐のあの狂気、若者の、しかもエリートである上級将校たちの純粋真っ直ぐな心が見ていて痛いほど悲しかった。

 

当時の空気感をみごとに再現したセットも素晴らしい。

現代のわしからみて、70年前はこうだったのかとしっかりと当時の空気を感じながら鑑賞することができる。

個人的には特に陸軍の青年将校が集まって作戦を練っていた部屋を見れたのはおもしろかったw

 

しかし今回の映画で重要なのは、映画史上初めて昭和天皇をしっかりと描いている点だろう。

1967年度版では時代背景的にまだそのお姿をしっかりと描くことができずにいたが、今回70年経ってようやく昭和天皇というものを歴史に根ざした形でしっかりと描くことができるようになったのだ。

 

そんな昭和天皇を演じているのはモックンこと本木雅弘

少し華奢な感じがするが、小さな声でささやくように喋るその姿は、実際に昭和天皇はこんなしゃべり方をしたのかな?と見ていて想像せずにはいられなかった。 

 

これは昭和天皇に対する様々な誤解を解くためには素晴らしいことだったとわしは思う。

 

昭和天皇の真実の姿を描く

www.doraneko86.net

わしは以前、ブログで昭和天皇論 」を読んで、改めて昭和天皇という人のお姿を紹介した。

その時、やはりわしは昭和天皇という人はあの「昭和」という激動の時代に生まれた、無くてはならない存在であったことを確信した。

あの時代、立憲主義の枠を破ってご聖断をくだされた昭和天皇は、歴代天皇の中でも屈指の名君であったと改めて思う。

 

そんな昭和天皇のお姿を本木雅弘はしっかりと演じられていて、わしは非常に好感が持てた。

ただ一つ言わせてもらうとすると、劇中ではモックンが淡々と昭和天皇のお姿を演じているが、撮る側はもう少し昭和天皇のお姿をカッコよく描いても良かったのではないか?そんなところがちょっと気になった。

 

しかし、この映画は総じて素晴らしい。

悪いところが見当たらない堅実な出来であるとわしは思う。

立憲主義が危機にさらされている昨今、もう一度、この映画を見てあの戦争はなんだったのか?ということを考えなおして見るのはどうだろうか?