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Doraneko&Donuts

おすすめの本と映画と音楽をお茶を飲みながらまったりと語るブログ

亜細亜主義は現在の日本に何をもたらすか?思考停止から脱却する方法

おすすめの本

亜細亜主義の顛末に学べ―宮台真司の反グローバライゼーション・ガイダンス

 

ドラねこ書店 おすすめの本84

ちわ、梅雨のじとじと雨が続いていますがみんな元気にしてますか?

こんな日はお家で読書しましょう!

  

今回オススメする本は宮台真司氏の「亜細亜主義の顛末に学べ」 

グローバライゼーションは多くの人を幸せにするのか?

今回はそんなところを読み解いてみることにしましょう!

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亜細亜主義の顛末に学べ

亜細亜主義の顛末に学べ―宮台真司の反グローバライゼーション・ガイダンス

亜細亜主義の顛末に学べ―宮台真司の反グローバライゼーション・ガイダンス

 

読んでみてまずびっくりしたw

 

少し前の本にもかかわらず現在の日本の状況をここまで克明に予想しているとは。

いや、ある程度の知識のある人ならこれくらいの予想はついたのかもしれないが、それにしても驚きである。

 

「亜細亜主義の顛末」なんてすごい名前が付いているが、この本はグローバライゼーションが地域の共同体を如何に破壊して、世界各地をのっぺりとした「入れ替え可能な地」と化し、そんな状況を21世紀の我々はどう迎えたらよいかという視点を、19世紀に沸き起こった亜細亜主義から学んでいこうという内容である。

 

本書を詳しく語る前にまずは亜細亜主義について説明しよう。

アジア主義(アジアしゅぎ)、または汎アジア主義(はんアジアしゅぎ、英語: Pan-Asianism)とは、日本と他のアジア諸邦の関係や、アジアの在り方についての思想ないし運動の総称である。19世紀後半に活発となった欧米列強のアジア侵出に対抗する方策として展開された。

アジア主義 - Wikipedia

亜細亜主義とは頭山満など玄洋社のメンバーなどに代表される、東アジア一帯はアジア的なるものを抱えながら国や人種の壁を超えて連帯し、欧米に対抗していこうじゃないか、という思想である。

これは口で説明するよりもいまSAPIOで連載中の「大東亜論 巨傑誕生篇」を読んでいただければその内容がわかるだろう。

ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 巨傑誕生篇 上巻 ゴーマニズム宣言SPECIAL

ゴーマニズム宣言SPECIAL 大東亜論 巨傑誕生篇 上巻 ゴーマニズム宣言SPECIAL

 

この本に書かれている19世紀に登場した忘れられた日本の男たちの物語は必見の良書である。

 

アメリカ主導の「グローバライゼーション」

次に本書において何度も出てくる重要な言葉で「グローバライゼーション」という言葉がある。

改めて意味を教えることもないだろうが、「グローバライゼーション」とは本書の説明をそのまま引用すると、

グローバライゼーションは冷戦体制の終焉で起こりましたが、三つの側面があります。第一は「軍事力一極集中化」。第二は「高度情報社会化」。第三は「アメリカン・ウェイ・オブ・ライツの浸透」。第三を注釈すると、みなさんよくご存知の「マクドナルド的なもの」です。この三つが緊密に集約します。p17

第一の「軍事力一極集中化」とはつまりはパクス・アメリカーナのこと。

第二の「高度情報社会化」はIT革命によって世界中の隅々まで張り巡らされたインターネットなどのIT社会のこと。

第三の「アメリカン・ウェイ・オブ・ライツの浸透がいわゆるスタバマクドナルド、ディズニーなどの非常に合理化された巨大資本を背景に持つ巨大企業のこと。

グローバリズムとは、軍事的覇権を背景にした経済的覇権の追求で、レーニンが問題にした帝国主義です。今問題のグローバライゼーションはそれとは異なり、経済的覇権を受け入れる側の自発性を前提とします。p30

こうしたものは見渡せば日本の隅々までいきわたっていることがお分かりになるだろう。

そんな「グローバライゼーション」を我々日本人は、何かというと便利だからということで自分の頭で深くモノを考えずに取り入れてきた。

しかしその弊害は様々な姿で我々の前に見せつつある。そうしたものは地方を疲弊させ、格差を拡げる元凶となっている。

それは都心以外に住む地方在住者は街に出てみればよくわかるだろう。

 

「グローバライゼーション」の入れ替え可能性

宮台氏は本書を執筆した2004の時点で、こうしたグローバライゼーションがもたらす弊害にいち早く警鐘を鳴らしていた。

第三に重要なのは「近代化の両義性」です。

良かれと思ってなす近代化は必ずしも幸せを保証しません。先に述べた西郷隆盛と岩倉使節団お対立を見ると、西郷は大久保利通のような単純欧化主義者を、私腹を肥やす売国の輩として攻撃しました。

日本が列強に屠られないためには欧化が不可欠たることは間違いない。でも単に欧化するだけでは、従属的立場に陥るのみならず、日本は他国と入れ替え可能な場所となる。産業化や富国強兵だけではダメだというのです。入れ替え不可能なパトリとは何か。それが亜細亜主義の出発点でした。

p43・44

そう、今まで日本は欧米に追いつけ追い越せと、明治の頃から様々な欧化政策を行ってきたが、それがいつしか日本は「世界の工場」と呼ばれるまでに工業化を推し進め、欧米を圧倒する存在にまでなり、もう手に入れるものは何もなくなった状況であるはずなのに、未だにバカの一つ覚えのようアメリカの意のままにさらなる「欧化」を進めようとしている。

 

その最後の一つが、今の安倍ちゃんが推し進める従米法案である安保法制というものである。

あれが強行採決されれば、この国はアメリカの泥沼のテロ戦争に巻き込まれることだろう。こうしてアメリカの思う壺にハマッた日本は、売国奴安倍の手によって自ら戦後レジームを完成させるだろう。

 

どこまで言っても大したビジョンもなく、ただ単純に自らの私腹を肥やすために「欧化」を叫ぶ、そんなしたたかな売国奴は溢れかえっている。非常に嘆かわしい現状である。

 

しかし、ここで宮台氏が指摘するように、単純な「欧化」は我々を幸せにはしない。むしろどんどんおかしな危険なところへ向かうだろう。

それは最近の自民党を見ていればそれがよく分かる。

彼らは自らの頭で考えることを放棄し、一人の独裁者について行くことを選んだのだ。そんな奴らは実は愛国心のある者達ではなく、所詮は金が欲しいだけの属国思考の奴隷たちなのかもしれない。

 

多くの愛国心を持つと自称するものが、今回の危険な安保法制を推し進めようとする安倍を支持したが、彼らにはそもそも本当の愛国心というものが分かっているのだろうか?

 

愛国心とはなんだろう?

愛国心はこういう比喩で考えたらいい。

「国家」とは大きな乗り物、いわばバスです。乗合バスというより長距離バス。バスには運転手と乗客が乗っている。運転手が統治権力、乗客は国民。バスには人々と一緒に「ヘリテージ」すなわち「相続財産」も積まれている。愛国心とはバスに乗せてきた乗客たちとヘリテージを守ろうとする思いです。

自分たちとヘリテージを守るために、乗客たちが運転手を選んで、バスを運転させている。ヘリテージを守れないなら、運転手はクビ。あるいはバスもお払い箱。乗客たちは国民。バスは国家機構。運転手は統治権力。ヘリテージは国民財産です。国民と国民財産を守るための手段が国家だというのが近代的愛国心です。 

p109

わしは宮台氏がこのように愛国心について語っているのには驚いた。

続けて宮台氏はこう鋭く指摘する。

愛国心とは、国民と国民的財産を守るために、統治権力と統治機構をちゃんと操縦しようと頑張る志のことです。生まれた国だから国家を愛せとか、統治権力を愛せなどというのは、意味不明です。守るべき国民的財産のイメージがわかないのなら、そもそも愛国心などわきようもありません。

p111

常日頃、わしはネットなどに現れる愛国者たちに疑問をいだいていたが、この宮台氏の言葉を読んで納得がいった。

自らの頭で考えずに「生まれた国だから国家を愛せ」と声高に叫んでいる排外主義者たち。こうした者たちが実は愛国心の仮面を被った真の売国奴たちなのだと妙に納得して、本を閉じた。

 

戦後70週年を迎える今年こそ、もう少し多くの国民がこの未曾有の危機についてしっかりと考えることが大事なのだと思った。

その時、頭山満たちによって提唱された亜細亜主義という思想は、大きなヒントになることだろう。

 

もう少しデカイ男になりたいものである。

 

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