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Doraneko&Donuts

おすすめの本と映画と音楽をお茶を飲みながらまったりと語るブログ

このままでは危ない!憲法改正の前に読みたい憲法マニュアル

おすすめの本

白熱講義! 日本国憲法改正 (ベスト新書)

※2016/6/3 リライトしましたw

 

最近は参院選のおかげか憲法について議論も再沸騰しているみたいだねw

そこで今回はもう一度、憲法についてのわかりやすい本を元に、これからくるかもしれない憲法改正について考えていこうと思います。

 

ドラねこが気になる書籍や、読んで面白かった本を紹介するドラねこ書店おすすめの本

第56冊目は「白熱講義! 日本国憲法改正 (ベスト新書)」と憲法改正のオモテとウラ を紹介するよ(=´▽`=)ノ

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白熱講義!日本国憲法改正

白熱講義! 日本国憲法改正 (ベスト新書)

白熱講義! 日本国憲法改正 (ベスト新書)

 

日本人の憲法観は致命的な程に欠如している。 

 

それはなにも官僚や政治家・保守派の論客ばかりではない。

それは国民ですら、憲法とはなにかということを根本的に理解していない。そんなことを前回は話した。

 

それと同じように言い切る本書は、痛快なまでに現在の日本国憲法の問題点をいくつも列挙している初心者にわかりやすい憲法学の本だ。

 

著者である小林節さんの指摘を読んでいくと、これまで曖昧になっていてよくわからなかった日本国憲法が明快なまでに白日の元にさらけ出されていく。 

こんなにわかりやすく、いま掲げている日本国憲法の問題点が語られているのには恐れいった。

 

憲法改正のオモテとウラ (講談社現代新書)

憲法改正のオモテとウラ (講談社現代新書)

 

それともう一つ、昨今では汚職容疑ですっかり巷間を賑わせている舛添要一の「憲法改正のオモテとウラ (講談社現代新書)」も合わせて読んでみた。

 

本人の不正はともかく憲法の本としては中々よく出来ていて、あっという間に読み終わってしまった。

本書も現代の憲法の問題点と、実際に憲法を改正するまでの経緯を、舛添氏自身が政界に身を置いていた経験談から語られている本である。

今回おすすめする「白熱講義! 日本国憲法改正 (ベスト新書)」の方は「憲法改正のオモテとウラ 」では語られなかった問題点をわかりやすく補足している。

 

日本国憲法の問題点

憲法というものはわかりにくい。

そして現憲法の何が問題なのかよくわからない

そう思っている人は多くいるはずだ。

 

もちろんわしもその一人。

これを読むまで現憲法の問題点といったら九条のことくらいかと思っていたくらいである。

しかし、憲法の問題点は何も第九条だけではないのだ。

 

今更ながら、わかっているようでわからない、そんな憲法とはなにか?ということをここで少しおさらいしてみよう。

本書では憲法とはこういうものだとわかりやすく解説している。

 そもそも憲法は、主権者である国民大衆が、権力を託した者たち(政治家とその他の公務員)を規制し、権力を正しく行使させ、その濫用を防ごうとする法である。

(中略)

また、憲法は、サービス機関としての国家(権力)を正しく組織させ機能させるためのマニュアル(手引書)のようなものである。

サービスの第一義は、国民の幸福を増進させることだ。

国家権力を正しく組織させるためのマニュアル(手引書)

あるいは、以前紹介した「痛快!憲法学」では別の言葉でリヴァイアサン縛る鎖という風に紹介されていた。

 

そう、繰り返しになるが憲法とは国家という怪物縛る鎖なのだ。

これも繰り返しになるが日本人の多くはそのことを誤解している。

 

そういった誤解はなぜ生まれるのか?

本書ではその答えに日本人が憲法を「神様からの授かりもの」という風に思っているからだと指摘する。

戦後日本における私たちの普通の感覚では、何か、憲法は「神聖不可侵」なものだと思っている。まるで憲法が主で、私たちのほうが僕(しもべ)であるように思い込んでいるのではなかろうか。

頭では、憲法改正が必要だと理解できても、根っこの部分で、憲法に触れてはいけないのだと無意識に感じているのではないだろうか。

なるほど、確かにわしら日本人には戦後の左翼教育の偏りからか、憲法というものは改正してはいけない憲法というものについて語ってもいけない

語ろうものなら厄介なことになるという「空気」のようなものが出来上がっているように思える。

この指摘は左翼の人々に対してはあながち間違ってはいなさそうだ。

 

ハードルを下げるのも憲法解釈の見直しも無用

そしてこの本を読んでいておもしろいと思ったことは、アメリカは日本以上に憲法改正のハードルが高いのに、30回近くも憲法を改正しているというところである。

 

しかし、日本の政治家たち(自民党・安倍政権)などは、憲法の改正条件が厳しいからそれを緩和させようとしている。しかしそれは詭弁であると本書はいう。

 

本来なら、憲法改正のハードルを下げたり憲法解釈の話を持ち出したりして集団的自衛権など無理矢理認めさせるようなことはダメだというのだ。やはりきっちりと安倍首相は国民に憲法改正のために広く議論を呼びかけて、しかるべく手続きを踏んで改正までこぎつけなくてはいけない。

そして、押し付け憲法だから現憲法は無効だという議論も成り立たないと、本書はいう。

 

それはやはり立憲主義に基いて戦後日本人は押し付けられたといえども憲法を作ったのだから、いくら占領下といえども今の60年の間、この日本国憲法の元に国家を運営してきたというのに、いきなり日本国憲法を取り消せというのも乱暴な議論である。

 

コレは石原慎太郎前知事などタカ派と言われる保守論壇に近い人によく言われる言説である。

しかし、こうしたやり方はやはり邪道なのだ。

 

それでも日本人は、憲法の何たるかについて知らないために、結局は政治家たちも及び腰のまま、今の今まで憲法改正までたどり着けないという有り様になっている。これはすごく危険なことである。

 

危機管理能力の欠如 非常事態をどうするか?

本書には他にもいくつかその危険を指摘しているが、その中でも一番印象に残ったのは、今の日本国憲法が非常時を想定していないという点である。

 

それはつまり、先行き不安定な国際情勢で中国や北朝鮮などと戦争になった場合のいわゆる個別的自衛権などが明確になっていないという点と、それ以外にも非常事態というのは何も有事の話だけではなく、いわゆる東日本大震災のような大災害の時にも今のままでは迅速に対応できないのだ。

例えば、津波に流されたナンバープレートの付いた自動車(ある個人の財産)が道路をふさいでいたとする。

本来はそれを動かすには煩雑な手続きが必要だが、そんなことをいっていたら被害者に物資が届かないし、復旧も進まない。また津波に流されてきた家や墓石などは、たとえ壊れていたとしても全部個人の私有財産であり、これを無断で撤去し処分することは本来、器物損壊や窃盗などの罪に問われることになりかねない。

しかし、一刻も早く日常生活を取り戻さなければならないときにそんなことは言ってられないはずだ。

加えて、国や地方自治体は予算で動いているから、本来は予想外のお金は使えない。しかし、赤ちゃんのミルクがないときには、配給する予算がないから支給できないでは済まされない。だから非常時にはそんな手続きを踏まなくとも撤去の判断をしていいということだ。

確かに、わしらは言われてみれば考えてもみなかった。

これまでの平和な時代の中で、いつあの時のような大災害に見舞われるかということを。 

そうした非常事態について考えずに来たことによって、先の大震災で津波以外人災で亡くなってしまう人が出てくるのだ。

これは日本人全体が危機管理能力が欠如しているということである。

このように、非常時には一定期間、独裁体制に入ることになるが、それは諸外国の例をみても世界の常識である。

ポイントは、非常事態が去ったなら、その時点で必ず民主的なチェックを受けることだ。つまりはその対応に問題がなかったのか、選挙で国民に判断を仰ぐ、これは必須である。

これは今すぐにでも国民全てが考えるべき話である。

 

非常時に国はどう対応するのか?

そして国民はその非常時が去った後にどうすればいいのか

 

今からでも決して遅くない。

こうしたことはわしら国民の危機管理を高める上で、しっかりと考えなくてはならない。本書はいわゆる第九条だけの問題だけではなく、その他にも日本国憲法が時代に取り残されて対応できない色々な部分を詳細に述べてある。

 

今こそ、この本を読んで九条だけではない、

幅広い憲法改正論議を起こすべきだとわしは思った。

 

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