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Doraneko&Donuts

おすすめの本と映画と音楽をお茶を飲みながらまったりと語るブログ

モノを売りたいオトナたちが陥る典型的な「若者論」とは?

おすすめの本

絶望の国の幸福な若者たち

※2016/8/11 リライトしました。  

 

ドラねこ書店 おすすめの本63

ちわ!お久しぶりです。(*´∀`*)

皆さんおもしろい本、読んでますか?おいさんです。

 

なんだかんだで一ヶ月くらい更新してなかったんですね、この「ドラねこ書店・おすすめの本」リライト。

 

今週はお盆休みで帰省するので、今回は「絶望の国の幸福な若者たち」という本について語ってみたいと思います。

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絶望の国の幸福な若者たち

絶望の国の幸福な若者たち

絶望の国の幸福な若者たち

 

絶望の国の幸福な若者たちを読んだ。

なかなか刺激的なタイトルである。

 

この本を読む前、タイトルを見た第一印象は、

「なんか石田衣良の本みたいだなぁ…(;´∀`)」

と思っていたけど、読んでみるとなるほど意外とおもしろい。

 

ワシ自身、実は若者であるw(わしなんて一人称を使っているけどw)

そんなわしが「今の若者とは」みたいな若者論をTVなんかで観ている時はいつも違和感を覚えたりしていた。

 

例えば今年の前半に流行った「マイルドヤンキー論」なんかがNHKで取り沙汰されたりしていたけど、そうしたTVなんかで語られる若者というものとわしらとはどこか遠い別の存在みたいに思えたからだ。

 

それでは若者であるわし自身が、「では若者とはどんなものなのか?」と聞かれてもなかなか「こうだ」という答えみたいなものは出せない。

なんとなくわしが考える若者と世間の若者にギャップがありすぎて、また世の中にはわし以外の色んな若者がいることがなんとなくわかっているので一概に答えることができないからだ。

 

そんな当の若者ですら、「現在の若者」というものを語ろうとすると当惑してしまうのに、TVその他メディアなどで見られる若者論は非常に断定的に若者というものを語っているように思える。

そうしたメディアの姿勢にわし以外にも違和感を覚える若者はきっと多くいることだろう。

 

そんな若者論が多い中、

この本だけはわしの腑に落ちるところがなかなかあるように思えた。

その腑に落ちるというのは、すなわち「若者」という言葉自体を「疑え」ということであった。

 

作り上げられた妄想(フィクション)としての「若者」

この本の古市氏は、まず若者という言葉自体、実は最近になって作られた言葉であると指摘している。

もちろん若者という言葉自体昔からよくあるが、その「使われた方」が定着してきたのは本当に最近になってきてからだという。

 

わしらみたいな若者は、「若者」という言葉自体、昔からよく使われていたみたいに思っていたが、著者によるとどうもそうではないらしい。

そうしたまず「若者」というものはなんなんだろう?というところから考えていくと、メディアなんかで取り上げられている若者というものが、実は一部の若者でしかないということがよくわかる。

 

近頃の若者は車を買わないだとか、近頃の若者は消費をしないだとか、わし自身そうしたことが半ば罪であるような言説で語られている新聞ないしニュースなどの報道はよく見かけてきた。

 

しかし、そうした消費者としての「若者」など、まさしく作り上げられた若者であるということが本書を読んでいくと、様々なデータとともに示されていた。

要するに、若者は決してモノを買わなくなったわけじゃない。買うモノとそのスケールが変わっただけの話なのだ。

昔ほど自動車は買わない。お酒も飲まない。海外旅行も行かない。だけど「衣・食・住」など生活に関わるモノは買うし、通信費など人間関係の維持に必要なコストはかける。

(中略)

ということは、いつの間にか消費者を躍らせるはずだったマーケターや広告会社たちが、かつて自分たちの作り出したフィクションに踊らされている、という皮肉な構図が「若者がモノを買わない」論の真相である。

p94

本書を読んでいて一番わし自身腑に落ちたのはここらへんだ。

確かにわしも地方に住んでいるが車は買わずに親が乗っていた古いクルマを乗り回しているし、お金があっても新しいクルマを買いたいとは思わない。

でもだからと言って消費を決してしないかといえばそうではないし、

 

現にわしはiPadAir2なんかも買っている。

 

よくメディアなどで「最近の若者は〇〇を買わない」というのは、

ただ単純にそうした報道を書いている「おっさんたち」と現在生きている「若者たち」の消費に対する興味の違いが、「若者の消費離れ」なんて言われているのだろう。

そういう意味では現在に若者たちがどうしても手に入れたいと思うような商品がもう巷には現れなくなってしまっているのかもしれないな。

 

なんつったって、生まれた頃からありとあらゆる物質に囲まれた生活をしているんだもの。

むしろそうした世代には逆に「モノがない生き方」の方が清々しく、そうしたことが最近の「ミニマリスト」という言葉などに現れる反・物欲ブームにつながっているのかもしれない。

 

実は一言では言い表せない若者たち

本書はそれ以外にも、

  • 社会貢献したい人は増えているがボランティアは増えていない若者の現状や
  • 政治への関心は高まっているが投票率は下がっている若者の政治への無関心の現実。
  • 留学生比率はバブル期の2倍以上で実はバブル期よりよっぽど留学しているという話や、
  • 20代の7割は生活に満足。40代、50代のほうが幸福度は低い

など、そうした世間でまことしやかに「定説」のように語られている「若者論」に様々な疑問を呈して検証していく。

この本に書かれていることと著者との間で、わしとは意見が合わないところも多少見られるが、「若者」という漠然としたものを考えようと思った時、この本はそれなりに参考になる本であるように思える。

 

なので若者たちに何かモノを売りつけたいと思っている「おっさん」たちは、若者というものについて知る際には、本書を読んでみると意外と役に経つのではないだろうか?www

 

そんな風に、若者である「わし」は思った。

 

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