ビジネス本 読書ノート

しつこいかもしれませんが……弱小ブロガーでも勝ち抜ける?ロングテールの魔法

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こんちわ、年末から年始までしこしこと本を読んで過ごしていたおいさんだよ。

今日は年末に読んでいた興味深い本を一つ紹介してみようかな(*´ω`*)

まぁ、この本はブログ界ではすでに誰もが知る名著となっているんだろうけどw

というわけで、

ドラねこおすすめ書店・第114回目は、「ロングテール‐「売れない商品」を宝の山に変える新戦略 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)」について語ってみよう(^^)

ロングテール

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ロングテール [ クリス・アンダーソン ]
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今更こんなものを紹介してもしょうがないかもしれない。

といっても読んでおもしろかったんだからしょうがない。

この本はブログ界隈ではすでに常識のものとなった「ロングテール」の理論について詳しく論じている本である。

 

著者は「ロングテール理論」の名付け親といわれたクリス・アンダーソン氏。

「ロングテール」とは言わずと知れた、ネット上の通販業者の商品売上げをグラフにして、縦軸に販売数量、横軸に各商品売れ行き順に左から並べていくと、左にはメジャーなヒット商品が並ぶが、右に行くとすぐにニッチ商品群が恐竜の尾のように長く続き、その尻尾は絶対に0には近づかない(販売量は0にならない)という理論である。

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(画像引用:ウィキペディア「ロングテール - Wikipedia」)

デジタル・エンタテイメント経済は、今日の大衆市場とはまったく異なるものになっていく。それはオンライン・サービスの販売データが示している。20世紀のエンタテインメント産業がヒットで成り立っていたなら、21世紀にはニッチで成り立つようになるだろう。

p28「ロングテール‐「売れない商品」を宝の山に変える新戦略

要するにブロードバンド環境が整ってデジタルコンテンツ全盛のこの時代には、以前のような大ヒットは生まれにくくなり、ニッチなものがメジャーなものよりも大きな意味を持つようになるということであろう。

 

90年台J-Popで考えて見るとわかりやすい。

あの時代は日本の音楽業界の中でも異質なほどにレコード(CD)が売れた時期である。

しかし2000年代を堺にiPodの普及とiTunesの台頭により、急激にCDの売上が落ちていった。それからというもの日本のレコード業界のCDの売上はどんどん減り、今ではカスみたいな(失礼)アイドル系ばかりが売れるような状態になってしまったのが現状である。

 

プロの権威失墜

かくしてJ-Popは失墜したが、こういった現象が起こったのもインターネットが普及をし、手に入らないもの誰にでも行き渡るようになって起こり始めたのである。

ようするにみんな趣味嗜好が多様化して、どこかのマスメディアが強烈にプッシュするものを容易に受け付けなくなってきただけなのだ。

そして、そのロングテールの威力は消費者行動だけではなく、作り手である生産者にも変革の波を押し寄せることになる。

結果として、僕たちは受け身の消費者から積極的な生産者へと変わりつつある。しかも、好きだからやるのだ(アマチュアamateurという言葉は、ラテン語のamator=「愛する人」やamare=「愛する」から来ている。)アマチュアのブログは主流のメディアと同じように読者の関心を引き、三流バンドはレーベルなしで音楽をネット上でリリースする。

またインターネットのレビューをおもに描いているのは僕たちと同じ消費者だ。

いまや石を投げればアマチュアに当たる。アマチュアの制作環境もまるで「やりたいなら権利を得てやれ」だったのが、「やめないでください」に一変したみたいだ。

p84

PCの普及と高機能化により、それまで一部のプロたちしか行えなかった作業が誰の手でも行えるようになると、それまでのプロとアマの境が一変した。一気にアマチュアと呼ばれる人たちがプロ顔負けの仕事をするようになったのである。

今日ではこのような玄人顔負けの仕事をする人たちが世界中どこにでもいる。

それは新興国市場では仕事の面で多くの雇用を奪い、グローバリゼーションの波に乗ってアメリカなどを襲っているようにその波は日本にももちろん押し寄せ、多くの若者が非正規雇用である身分を嫌ってフリーランスに転身して新たな雇用(クラウドソーシングなど)を生み出している。

 

そうしたプロとアマの垣根が低くなってきていることは、どこの業界を見てとれる。

ただ、もちろんこうした面には良い面と悪い面が混在し、手放しで喜んでばかりいられない状況でもあるのだ。

 

アマチュアはどこまでもアマチュア?

そんな代表的な例がウィキペディアやブログなどのニューメディア群だろう。

確率システムの長所は、集合知のおかげで幅も奥行きもうまく広げられるという点だ。

しかし細かいところでは正確さを犠牲にしているので、どの結果も多少疑ってかかる必要がある。ウィキペディアは最初の情報源であって、最後の情報源にしてはならない。情報探しの起点であって、事実確認の決定版となる情報ではない。

ブログもそうだ。どれ一つとして正式ではない。ブログはロングテールだ。だからそのコンテンツの品質や特徴を一般化しようとするのは間違っている。本来、多様で変化にトムのがロングテールというものだからだ。でもブログ全体としては、メジャーなメディアに匹敵するどころかそれ以上のものを世に送り出している。ただ内容を信じる前に複数読めばいいのだ。

p91

これはわしみたいな弱小ブロガーにとって嬉しいことなのかもしれないが、ブログというメディアはどこまでも個人的なメディアであることによって、インターネットを通じて世界に情報を各個人が発信している。

その記事の質は玉石混交なれど、それでも数を書けば質も高まるし、わしみたいな文章を書く才能のない者でもGoogleか一定の評価をされて、トラフィック(注目)と評判(リンク)を獲得し、自分が思ったことを発信し続けることによって世間にある程度の影響をおよぼすことができるようになった。

 

もちろん新聞やTVほどの大メディアのような威力はないだろうが、それでも情報を発信することによって誰かの役に立つことはできるのだ。

そして、うまくやればトラフィックを収益化(マネタイズ)することもできる。

情報の信憑性や分析力は劣るかもしれないが、読者は例えばはてなブログからたくさんのブログを読むことによって、普通のマスメディアでは得られない多くの知識を得つつ、情報の取捨選択がうまくなる。

 

それは去年の「保育園落ちた死ね」事件でも照明済みだろう。

ただ、わし自身フリーランスの仕事をしていて思うのだが、フリーランスというだけで下に見られる風潮は、昨今のバイラルメディアの問題で見られるように容易には変わらないだろう。

 

ロングテールは新しい文化の担い手になるのか?

しかしそうした情報の分野では新たな局面が生まれつつあっても、

それが文化のレベルではどうだろう?特に大衆に根ざした文化ではどうなるのだろう?

ミュージシャンになるための正しい勉強法は優れた人を真似ること。

それが常識と思われていた時代は長かった。その頃は先人と同じ曲を演奏し、楽譜を研究し、音楽学校に通うことからはじめるべきだとされていた。下積みが必要という考え方だ。「繰り返し練習してみんなが望むスタンダード曲を演奏せよ(君のひどいオリジナル曲なんか誰も聴きたくない)。ちゃんとやれ」というわけだ。

この常識をパンク・ロックが変えた。

「ギターは持ってるな。よし。ちゃんとやらなくていいよ。間違えてもいいから。うまいかどうかはどうでもいいんだ。何か訴えるものがあれば」

パンク・ロックはそう教えてくれた。

この音楽で大事なのは、生き生きした声と新しいサウンドとエネルギーだ。

反体制志向は既存のシステムの外からやってくるものだ。

p108

パンク・ロックが音楽のあり方を変えたように、PCとブロードバンドの普及化がプロたちの環境を変えた。

例えば音楽業界では、同じ著者の「フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略」という本で、すでにネット環境とフリーをかけ合わせて新たなビジネスを生み出す試みが生まれている様子が色々と描かれている。

 

こうした現象はわしらの足元に少しずつ見せ始めている。

例えば昨年話題になった新海誠監督もこのフリーとネット環境をかけ合わせる戦略によって多くのファンを獲得し、去年やっと「君の名は」の大ヒットで世間の注目を集めるほどのメジャーな存在になった。

こんなことを書くと、ネットを新たなビジネスや文化の担い手になるという耳にタコができるようなどこかで聞いたことを吹聴しているように思われるかもしれないが、新たなビジネスや文化を送り出していくことぐらいは、もう現実に起こり始めているように思える。

 

みんながみんなこのロングテールによって幸せになるとまでは言わないがw

ただ、このせいで今までアングラだったサブカルチャーが消滅し、どれを見渡してもどんぐりの背比べになってしまう状態と言えなくもないがw

 

ロングテールの出現で80対20の法則が崩れる

まとめるとロングテールにこのような効果がある。以下に引用しよう。

 かくしてロングテール史上では、80対20の法則が次のように変貌する。

  1. ずっと数多くの商品を提供できる。
  2. 商品を見つけるのが(レコメンデーションなどのフィルタのおかげで)容易なので、 ヒットとニッチの売上の差が縮まる。
  3. ニッチはヒットと同じくらい経済効果がいいので、ランキングが低くても利益を見込める

p172

そしてロングテールが存在することによってブログというメディアにも一定の勝機が存在するのだ。

またブログは、史上もっとも優れた発言媒体だ。

ブログを通じて価値の高いアイディアや情報にリンクする習慣は、おおいに多様化を促す。その情報がプロのものであろうとアマチュアのものであろうとブログは差別されない。

p243

これは嬉しいことだが、それには他のブログとは一味違った個性を発揮しなければ、そもそもロングテールにひっかかることもできないだろう。

理屈で説明できるほど、甘くないことには変わらないのであるw

 


びっくりするほど売れてますw
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