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「アラビアのロレンス」で不安定な中東情勢を読み解け!

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ちわ、おいさんです。

みんな暇つぶしに映画みてるかい?

 

「アラビアのロレンス」という映画をご存知だろうか?

「戦場にかける橋」などで有名な巨匠デヴィッド・リーン監督の不朽の名作である。

僭越ながら先日、吾輩もようやくこの映画を見ることができた。

映画を見終わって思ったことは、「この映画は現代でも相通ずるところがある」ということである。

一体どういうことか?詳しく以下に語っていこう(^_^;)


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アラビアのロレンスから読み解く不安定なイスラム情勢

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すごい映画だ。

どこまでも広がる砂漠。照りつける太陽。

そしていつまでも止むことのない男たちの戦い

 

砂漠は、どんなに多くの血を流しても乾かしてしまう。

 

この映画に何故興味をもったかというと、

ナゼかウチのオヤジがこの映画が好きで例えばTVで再放送されていると必ず見ていたからだ。

その時は「アレ?オヤジこの映画また観てるぞ?前も観てたのに」と思う程度だった。

 

しかし、昨今の不安なイスラム情勢の報道などを聞く度に、わしはこの「アラビアのロレンス」のことをなんとはなくに思い出した。

そこで、わしもこの映画を観てみることにしたのだ。

オヤジをかくも惹きつけるアラビアのロレンスとはなんなのかと。

この作品の特徴を一言でいうと、とにかく雄大

 

それは映画の冒頭でかかる音楽の長さにも現れている。

「アラビアのロレンス」は実在のイギリス陸軍将校・トマス・エドワード・ロレンスの半生を綴った長大な歴史映画であり、戦争映画でもある。

アラビア語やアラブ文化に詳しい陸軍内ではちょっと変わった男、地図作成課の少尉ロレンスは、ある日イギリスへの協力を取り付けるためにオスマン帝国からの独立を指揮するスンナ派のシャリフであるファイサルとの会見に派遣される。

 

不慣れなラクダに乗りながらやっとの思いで砂漠を超えると、ヤンブーのアラブ人基地はオスマン帝国の襲撃を受け、防戦できずに敵の成すがままに攻撃され、慌てふためくアラブ人たちの姿を目撃する。

戦況を劇的に挽回する電撃的な作戦を思いついたロレンスは、王子・ファイサルの協力を得て、50人の精鋭を率いてネフド砂漠を超え港湾都市アカバを攻撃するが、そこからいつまでも終わるともなく続く、部族間の争いに否応でも巻き込まれていく。

 

上映時間227分。

わしが借りた完全版はDVD二枚組の前後編に分かれたものだった。

とにかく長いw

見終わった後はいささか疲れたけど、

それでもわしにはあまり3時間超えの映画とは思えなかった。

あっという間だった。

 

そんな圧倒的なスケールを持つ映画はわしを一時、

灼熱の太陽が降り注ぐ砂漠の蜃気楼の奥へと誘ったように思えた。

映像も素晴らしいが、なによりも教訓となったのは、

アラブ諸国ではいかに民主主義が根付くのが難しいかということだった。

 

アラビアのロレンスの頃から変わらないイスラム部族社会

「アラビアのロレンス」は現在の不安定なアラブの情勢を如実に物語っている。

 

元々、イスラム教徒は「国民国家」の観念が弱い。

中東は「宗派」や「部族」の同胞愛で統治されており、民族や宗派も違う部族たちが、ムリヤリ西欧列強が引いた国境線内に閉じ込められてきた経緯がある。

その経緯の原点になったのがアラビアのロレンス内でも語られている、サイクス・ピコ協定フサイン=マクマホン協定・バルフォア宣言などの「イギリスの三枚舌外交」のおかげである。

それがトルコ・シリア・イラク三国にまたがり2000万人以上いる「世界最大の国のない民」と呼ばれるクルドの難民を生み出し、現在も続くアラブ諸国の無秩序状態を作ったのだ。

 

そして、そんなまとまるはずもない部族間や宗派間の対立を独裁によって押さえつけていたのが、かのイラクのフセイン政権である。

フセインはそんな不安定なイスラムの部族たちを強権によってなんとか近代国家の形に統治していた。それはカダフィ政権もそうである。

アラブ国家は国民国家の観念が薄く、民主主義が根付きにくいので、ムリヤリ力で押さえつけるよりまとまることができないからだ。

しかしそんなフセイン政権もアメリカのイラク戦争によって崩壊した。

 

アフガニスタンもシリアもリビアも独裁が潰れたおかげで無秩序状態になり、今のアラブの世界はまるで「アラビアのロレンス」以前の中世の部族間が対立する世界に逆戻りしてしまっている。

そんな不安定なイスラム情勢の中から出てきたのが、先日 、日本人人質事件で世を騒がせたISIL(Islamic State in Iraq and the Levant=イスラム国)である。

 

イラク戦争の失敗が、彼らのようなテロ集団を生み出した。

 

そもそもイスラム国はイラク戦争を断行したアメリカと、それを支持した日本などによって出現したのである。

 

傍観者でいられない日本の現実

しかしメディアを見ても、その時の反省は見られず、代わりに「ISILと戦う周辺各国を支持する」という安倍ちゃんの声を大々的に報道して、支持率が急上昇する始末だ。

安倍は中東に行く前に、側近たちに止められていたという。

それなのに彼らの静止を振り切ってエジプトで「カネを出す」宣言をし、ISILの怒りを買ってあのような事件に発展させたのだ。

それなのにそのことに付いてメディアは一言も批判をせず、代わりに首相の「罪を償わせる」発言を賞賛してばかりで安倍が中東でどのようにアラブ諸国の過激派を侮辱したかについてはほとんど報道しない。

 

このままでは日本も、まるで24(トゥエンティフォー)の世界のような、テロの脅威に怯えながら暮らすことになりかねない。

映画館やショッピングモール・空港など、人が多く集まる場所が標的にされる危険は十分にあるだろう。

それはドラマや映画の中だけで描かれる非日常の世界ではなく、現実のわしらの世界にも起こりえる、日常となるかもしれない。

この映画を見てウィキってみただけで、だいぶ現在の複雑なアラブの情勢が色々と見えてきた。非常に便利な映画だ。

 

ぜひ一度、観ていただくことをおすすめする。

 


びっくりするほど売れてますw
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