アニメ 映画 鑑賞ノート

未来のミライが面白くない理由は「かつてある自分」を取り戻せないから?

更新日:

ドラねこ

ちわ!おいさんだよ。

君はこの夏休み、映画を観に行ったかい?

最近なんかおもしろい映画なんかあったか?

まいける
リク

ボクも映画みたーい!

ううむ、そうか。

今回紹介する映画はリクにぴったりだな。

ドラねこ
リク

え?

どんな映画だよ?!

まいける
ドラねこ

わしが観てきた映画は「未来のミライ」なのじゃ!

まいける

ああ……あの細田守監督の最新作。

そうじゃ、今回はそんな細田守監督の最新作「未来のミライ」について語ってみたいと思うのじゃ!

ドラねこ

子育て経験者じゃないと理解も共感もできない映画

普段聞いている山下達郎のサンデーソングブックで散々「未来のミライ」についての宣伝を聞いていたので、今回ようやく観に行ってしまったw

それにしても達郎さんの曲が細田守作品に使われるのはこれで二回目。

一回目の「サマーウォーズ」のような素晴らしい作品に出会えるのかもしれないと思って今回劇場に足を運んだ。

 

しかし、その期待はいい意味で裏切られる結果となった。

 

クンちゃんがしんどいw

ストーリーはくどくど説明しなくてもほとんどの人がわかると思うけど、横浜で暮らす二人の若い夫婦の間にできた男の子クンちゃんは甘えん坊。

新しくできた妹のミライちゃんに嫉妬して意地悪をするようになるのだが、そんなクンちゃんのもとに未来から成長したミライちゃんがやってくるというお話。

 

うん、これだけ説明されてもなんとなくわくわくしない。

わかるよ。わしもそうだった。これだけ聞かされてもまったく面白い映画な気がしなかった。

そして結果としてはあんまりおもしろくなかった。

でもそれはなぜだろう?それは後述するがわし自信、この映画を主に見てほしい客層と明らかに経験が違ったためだと思う。

 

でもそれは置いとくとして、今回の主人公は「未来のミライ」とタイトルは書かれているんだけど、あくまでクンちゃん。

 

この甘えん坊で4歳時のクンちゃんがしんどいw

クンちゃんはよく泣くし、怒るし、言うこと聞かないし、挙句の果てに親や妹に意地悪をする。

 

観ていてここまでわがままを言うガキはないんじゃないか?とほとほとうんざりさせられたけど、でもよく考えてみれば誰もが小さい時はクンちゃんみたいなわがままで甘えん坊だったはず。

そんなわしも薄ぼんやりとした昔小さかった頃の記憶を思い出してみると、こんなふうにクンちゃんみたいに親や兄弟に迷惑をかけたのかもしれない。

 

クンちゃんというキャラクターは「かつてそうであった時の自分」ではないか?

そんなふうに考えると、このクンちゃんのわがままが許せる気がする。

 

こんなふうにある経験をしていない世代がこの映画を観る際は、クンちゃんを「かつてそうであった時の自分」としてみると良いのではないだろうか?

 

肝心のミライちゃんが薄い?

何が薄いって存在感がである。

タイトルにまで名前を銘打っているんだから、観る前はさぞかしミライちゃんが大活躍する話なのかと思いきや、その存在は控えめである。

それよりも星野源扮するお父さんとお母さん役の麻生久美子の二人の子育て奮闘記に焦点が集中する。

これも子育てに興味のない世代はしんどいw

最初TVでキャストを紹介されているのを見た時はなんで星野源なんだろう?と思っていたけど、でも観てみたら納得w

 

全然子育てができないパパでまったくどうにもならないダメパパに星野源を抜擢したんだねw

 

源さんには悪いけどなかなかのはまり役で、もうやることなすことお母さんの麻生久美子にダメ出しされっぱなし。

観ていてここまで子育てのできないオヤジはいないだろうと、そのカリカチュアぶりにいささか首をひねる部分もあったが、それでもこうした始めての子育てに右往左往しているお父さんはきっと多いんだね。

その苦労というか悲哀がこっちにまでちゃんと伝わってきて、この映画はひょっとするとそんなお父さんの苦労を描いた映画なんじゃないか?と思うほど、星野源が演じるお父さんの役割は重要だ。

 

ただその分、ミライちゃんの出番は薄くなっている気がするが、最後にあのように挽回するから良いとするかw

 

福山雅治が上手い!

で、クンちゃんは劇中ふしぎなことに何度か過去の時代に逆行することがある。

その中でいろんな人に出会うのだが中でも福山雅治扮するひいおじいちゃんが印象的だろう。

 

何しろ福山雅治がウマい!

最初声を聞いた時、「あ、福山雅治ってこんなふうにうまく声優ができるんだ!」と関心してしまった。

この衝撃は前作「バケモノの子」でリリー・フランキーを聞いて以来である!www

そういえばリリーさん、「万引き家族」でカンヌ受賞されましたね。おめでとうございます!

 

でもホントこの福山雅治の吹き替えの旨さは以外で、あのままの声でホント自然に演じられているのがわしとしては印象に残った。う~ん、これはすごい。

 

その他印象に残ったこと

あとはこの映画について言うとしたら、相変わらず細田守の映画のアニメーション美術は美しいという点だろうか?

しかし、最近は新海誠が台頭してきた日本の映画界において、細田守のアニメーション美術の美しさは少し影が霞んでいるように思える。

あそこまで精密じゃないんだけど、まあ美しい。みたいななんとなく新海誠ほどのやりすぎ感がないのが否めないのだ。

 

でもそういうものを除いたとしてもこの映画の作りて側の情熱は素晴らしいし、最後に出てくる駅の近未来で幻想的な雰囲気も観ている者を別の時間に連れてってくれはする。

 

だがこの映画の致命的な欠陥がその客層にある。

 

わしは冒頭、「この映画を主に見てほしい客層と明らかに経験が違ったため」この映画をおもしろいと感じることができなかったと述べたが、それはこの映画がやはり「子育てを通して苦労してきた親御さん目線」で作られた作品だからだろう。

 

なのでわしみたいに多くの子育てをしたことのない人間にはまったくこの映画の面白さがわからないと思う。

 

だがわしの場合は、去年姪っ子が生まれたのをきっかけに兄弟の子育ての大変さを横目に見る経験があったので、かろうじてこの映画の中で描かれている若い夫婦の子育ての苦悩が、兄弟の夫婦の苦労と重なってその大変さを想像力で補うことができたw

 

でもこの映画はそんなふうに身近なところで子育てや子育てに挑む近親者の経験のない者にはまったくピンとこない映画であるだろう。

 

だが最初に言ったように子育て経験のない方は、

主人公・クンちゃんの目線を「かつてそうであった時の自分」と通して物語を観てみたらどうだろうか?

 

 

そうすれば、この映画の面白さがより一層感じられるかもしれない。

 


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