映画 洋画 鑑賞ノート

老サックスプレイヤーと売れない画家の心暖かな交流

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(※この記事は2018/3/20に更新しました)

ドラねこ

こんちわ、おいさんだよ。

キミはジャズの映画は好き貝?

あんま見たことねえな。

まいける
ドラねこ

そんな教養のないオマエには「ラウンド・ミッドナイト」をすすめるのじゃ。

これをみればメロウな気持ちになれること間違い無し!おすすめの一本なのじゃ!

悪かったな。教養がなくて。

まいける

夜風にデクスター・ゴードンのサックスが心地よい

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この映画は非常に美しい。

 

それは多分あのジャズの巨匠デクスター・ゴードン自らが劇中で実際に演奏しているからだろう。

つまりは音楽の力なのだ。

かんたん説明

この映画は1986にアメリカとフランスの合作で製作されたあるジャズの巨匠の物語。

かつてジャズの巨匠と呼ばれたデイル・ターナーは住み慣れた街ニューヨークを離れ、フランスで音楽活動するためパリに飛ぶ。

老いさらばえたデイルの吹くサックスはどこか悲しく、また客の出入りもまばらな感じだ。自身も重度のアルコール中毒を患っているらしく、演奏後はいつも酒を飲むことを渇望している。

そこにデイルの音楽に感銘を受けた売れないイラストレーターのフランシスが、夢にまで見た憧れのジャズの巨匠の演奏をずぶ濡れになりながらもバーの外から熱心に盗み聞いている。

いつしか二人は出会い、

そこに老サックスプレーヤーと売れない画家の暖かな交流が生まれるのだった…

それにしてもまたこのデクスター・ゴードンのサックスがいい。

聞いているとそれだけで心地よくなって、後のことはどうでも良くなってしまう。

 

実際のジャズの巨匠を主役に添えた映画なだけに、この映画から流れてくる音楽は全て素晴らしいものになっている。

 

マイルス・デイヴィスが音楽を担当した「死刑台のエレベーター」なんてものもあったけど、これはそれとはまたひと味違った枯れていくアーティストの憂いをうまく表現しているように思う。

 

デイルに最後まで愛を注ぐフランシス

この映画を見ていて美しいと思ったのは音楽だけではない。

老いて昔の力を発揮できないかつて一世を風靡した大物アーティスト・デイルは見る影もなく衰えていくが、その彼を大ファンであるフランシスという貧乏イラストレーターの青年がどこまでも献身的に尽くすを姿に、観ている者の胸はジワジワ熱くなる。

 

この映画のストーリー自体は大したことはない。

これといって大事件が起こるわけでもないし、派手な演出も意外な展開もこの映画では皆無である。

それはやはりこの映画の半分はフランスで作られているためでもあるのだろう。

バックで流れる美しい音楽とともに、老音楽家と彼を尊敬して止まない若き画家の心の交流が、穏やかな時間とともに流れていく。

 

この映画には実話はモデルがあって、ジャズ・ピアニストのバド・パウエルと実在のフランス人デザイナーが元になっているという。

 

なるほど確かにバド・パウエルも晩年はパリに渡って、精神を病んでボロボロになりながらも演奏をしていたというから、この映画に描かれている交流が実際の二人にも合ったのかもしれない。

 

それ故にここで描かれているアーティストとファンの心の交流が見ているものの胸を打つのだろう。

 

フランス人は本当に芸術を愛しているから献身するのか?

それにしても驚くべきはフランシスのその献身ぶりである。

 

ウチにどうしようもない飲兵衛がいるからよくわかるが、フランシスのような献身的なサポートは本当にデイルの音楽を愛し、かつ彼を心から尊敬していないととてもできるもんじゃない。

普通の日本人にはちょっと信じられないくらいの献身ぶりで、売れない画家でありながらもどこまでもデイルに真心を尽くそうとするフランシスの姿には静かな感動に包まれてしまう。

自分に尊敬する人がいたとしても、老いさらばえて少しずつ死んでいく状態を日々目にしながら、こんな風に無条件の愛を注ぐことができるだろうか?

 

わしにはとても出来ない。

心からのリスペクトと彼の生み出したものを心底愛していなければ、このような関係性は気づけないだろう。

 

いつかわしにもデイルとフランシスのような友情を結ぶ人と出会うことはあるのだろうか?

 

そんなことを思いながら、この映画を観終わった。

 


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