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『天皇論 平成29年』が突きつける皇位継承論の核心

2017年6月18日

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『天皇論 平成29年』が突きつける皇位継承論の核心

2017年6月18日

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ドラねこ
ドラねこ

ちわわ、ちわ~!おいさんだよ!

キミは天皇は好きかい?

また天皇論? オレ、政治と歴史はちょっと…

まいける
まいける
ドラねこ
ドラねこ

現代日本を語るには、皇室問題を知らねばならんのじゃ!

平成の譲位とか、もう終わった話だろ? 今さら何読むんだよ。

まいける
まいける
ドラねこ
ドラねこ

これからの皇室の未来を論じるのじゃ。

つったってなあ⋯

オレにはどうしようもないだろ?

まいける
まいける

\ ココがポイント!/

ドラねこ
ドラねこ

『ゴー宣 天皇論 平成29年』は、小林よしのりが天皇と現代における国民主権との相克をどう調和させるかを論じた力作なのじゃ!!

平成29年版は前作に100ページ超の新章を追加し、譲位問題、女性宮家、皇后・妃へのバッシング、さらには国民主権批判まで幅広く踏み込んでいる。著者は「象徴としての天皇」に甘んじず、国家・文化の担い手としての皇室の役割を再構築すべきと訴える。漫画家の視点ながら、歴史検証と現代政治との接続が鮮やかで、軽薄な世論に物申す筆致は、まさに問題作である。軽くは読めない一冊だが、日本人なら一度は向き合うべきテーマを真正面から扱っている。天皇制を“教養”として捉え直したい読者にとって最良の入門書であると断言できる。

天皇論 平成29年 増補改訂版

遅ればせながらようやく読み終えた。

 

発売されてからだいぶ時間が経っているが内容もだいぶ分厚いのもさることながら、前に一度読んだ内容と重複している部分があるから逆に読み通すのに時間がかかってしまったのだ。

「ゴーマニズム宣言SPECIAL天皇論 平成29年: 増補改訂版」は、去年の8月の天皇陛下のお言葉以来、世間を騒がせた生前退位の問題に真っ向から切り込んだ問題作である。

 

以前にも「天皇論」は読んでいた。

 

今回の平成29年度版は小林よしのりの天皇三部作の一番最初の「天皇論」に大幅に加筆修正を行った力作である。当初は同じ本をすでに持っていたので購入するかどうか躊躇していたのだが、意を決してこの度買ってみることにした。

で、ポチること2日、ブツはすぐに我が家に届けられた。

わくわくする思いで箱を開けながら、ざっとどこらへんが加筆されているのか目を通す。

なるほどなるほど、結構な文量が加筆されているんだな。

 

全部で8〜10章くらいかな?前の天皇論もだいぶ重たかったけど、これはそれに輪をかけて濃く、重い内容になっている。

それだけに読み進めていくと現代を取り巻く皇室の状況に暗澹たる思いがこみ上げてくる。

わしはご存知のとおり、神社仏閣などが好きである。

 

パワースポットを巡るのが好きで神社などをよく巡り歩いてはこのブログなどで報告したりしているのだが、そうした場所を訪れるたびに自然と神道に深く結びついた天皇というものに興味を覚え、そうしたものについて勉強をしていく内に、小林よしのりの天皇論に至った。

 

本書はそんな日本人の魂と深く結びついた天皇について深く論じた本である。

 

皇太子殿下の思い

第1章と2章の8月8日の「お言葉」についての解説もそうだが、やはり特に感動したのは第9章と10章に描かれている皇太子殿下の雅子妃への熱い思いを綴った部分だ。

 

これを読むと、いかに皇太子殿下が雅子妃殿下を大切に思っているか!

その熱い思いに感動せずにはいられない。

 

それでいながらも皇室に入ってからの雅子妃殿下に対する執拗なバッシング、宮内庁の役人さえも雅子様の人権を傷つけるような発言をして皇室の跡継ぎを生むことを強要されるなど過酷なまでの運命に、読んでいるこちらが気の毒になるほどである。

それでいながらそんな雅子妃殿下を支え、お互いに慈しみ合いながら公務に邁進する皇太子殿下のお姿に、一国民としては頭が下がる思いである。

こんな素晴らしい皇太子殿下が安心して次の天皇になれるように一国民として応援したい。

 

女性宮家創設を阻む醜悪な安倍政権

そのための女性宮家創設が何よりも必要なのだが、第28章以降はそんな皇室典範改正を阻む現政権の醜悪さがこれでもかと露呈している。

 

現在のままでは敬宮愛子内親王(愛子様)が皇太子殿下の次の天皇になられることが不可能。だが愛子様のためにも皇位の安定的継承が不可欠であるはずなのに現政権は知らんぷりを決め込んでいる。

これを読んで腹を立てない国民は、以下に政府にナメられていることか!

ページを読み進めていく内に最後の方で小林よしのり氏は「わしは天皇陛下や皇族の方々には、国民統合のためにその地位を「やってもらっている」と思っている 」という一言に深く共感せずにはいられない。

 

わしも御簾の奥深くで祭祀をしている天皇よりも、国民と触れ合い、寄り添いながらご公務に励み、民の安寧を願う天皇の方が好きである。

 

皇位の継承も女性宮家創設もすべては陛下の「御意のままに」……

 

良いところ

あらすじ

本書は2009年に初出された『天皇論』に、平成29年時点の現状を踏まえた100ページ余りを加筆した増補改訂版である。

まず譲位問題を軸に象徴天皇制の限界と可能性について議論。そのうえで皇室典範改正により女性・女系天皇、女性宮家を認めるべきとの主張を展開する。さらに、平成の皇后妃に対するマスコミ批判や、宮中行事の意義を詳細に説明し、尊崇と報道の不均衡を指摘。過去の天皇史、南北朝論争、祭祀王概念、国民主権との関係性にまで踏み込み、日本の政治文化の根幹にある“皇室とは何か”を読者に再考させる構成である。

歴史的分析と現代問題の接続が精緻で、単なる論説本を超えた思想的重みがある。

では以下に良いところを挙げていこう!

皇室問題を現代視点で再整理

平成29年版では譲位の意義と皇位継承制度の制度的脆弱性を現代的文脈で解説している。陛下が“象徴の継続”を念願される背景、それを阻む国民の声や制度の硬直を丁寧に紐解く。その整理力は素人にも理解しやすく、教養のある論客としての著者の実力が発揮されている。

歴史・文化・政治を一冊で俯瞰できる構成

古代から南北朝、明治以降、昭和を経て平成に至るまで、皇室の役割や価値観の変遷を端的にまとめている。漫画家とは思えぬ学術リテラシーに裏打ちされた内容で、祭祀王論や国民主権論まで、政治的・思想的にも厚みある読み物となっている。

問題提起としてのインパクト

「男系男子派」の声に抵抗し、女性宮家を論理立てて擁護する姿勢は、タブー領域への挑戦であり軽々に語れぬテーマに切り込む勇気がある。マスコミ批判や政界の動向を交え、読者に「何を尊び、国民としてどう振る舞うべきか」を自問させるきっかけを提供する構成力も光る。

気になった方はこちらからどうぞ

悪いところ

では以下に悪いところ挙げていこう。

一枚岩ではないファン層へのアピール不足

小林よしのりの主観と歴史解釈が濃く反対意見への配慮が薄い。論旨に共鳴できない読者にとっては、説得力よりも押しつけがましさが先に立つ恐れがあり、バランス感に欠けるところがある。

漫画的表現が合わない読者も

漫画家ゆえの語り口・比喩が軽妙である一方、真面目なテーマを期待する読者には「軽い」と感じられる場面がある。科学的ロジックより感情的表現が優先される傾向は、一部読者には不満材料となりうる。

全552ページのボリュームは敷居が高い

情報量が膨大なため政治や歴史に無関心な層には読み切るのが困難。軽い入門書を期待すると挫折しやすい構成である。手応えがありすぎるゆえに読了へのハードルが高い。

そこらへんは好みだろうけど、気にならないヤツは気にならないだろうな。

まいける
まいける

まとめ

こんな人におすすめ!

  • 皇室や天皇制というテーマを現代政治の視点で考えたい人
  • 教養として日本の歴史・文化を広く俯瞰したい読書家
  • 単なる事実以上に思想的・制度的背景を知りたい社会派層

『ゴーマニズム宣言SPECIAL 天皇論 平成29年』は譲位問題から女性宮家、皇室歴史、国民主権論争まで“今の日本”を考えるうえで欠かせない要素をバランスよく網羅した一冊である。漫画家の視点という肩書きを超え、歴史的検証と現代論理を融合させた構成には説得力があり、政治文化を批判的に理解しようとする読者にとって心強いガイドとなるだろう。もちろん著者の主観や語り口が強烈で、万人向けとは言えないが、日本人なら一度は向き合うべき問題を提示してくれる。

軽くは読めないが日本の将来について本気で考えたい人には、教養の礎となる作品である!

ドラねこ
ドラねこ

国民たる者、天皇の存在を思索せずして未来を語ることなかれ

──本書こそ、真正面からその眼を問い直す契機となる一冊なのじゃ。


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  • この記事を書いた人

ドラねこ(おいさん)

「運も人生も、自分で掴み取れ!」をモットーに、吉方旅行をきっかけに運気を上げる旅や、旅先で本当に使える便利アイテム・ガジェットを中心にレビューしています。 「旅と運を味方につけたい人」に役立つ、リアルでちょっとお得な情報を発信中。 お気に入り登録・SNSフォロー大歓迎!

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