ちわ、おいさんだよ。
キミはデジ絵を極めているかい?
いきなりなんだ?デジ絵って。
お絵かきなら好きだよ!
あちしも大好きでしゅ!
リク、クロ。
クレヨンなんか取り出してわしの言っているお絵かきはそんな生易しいもんじゃないぞ。
PCなどを使って絵を描くデジタルイラストのことを言っているのじゃ。
わしは最近、そんなデジ絵を極めるべく新しい参考書を買ったのじゃ。
ああ、そういえば以前もはてなブログの方で絵日記なんかやってたよな。
そう、500枚チャレンジという背景画を500枚描ききる企画をしていたのじゃ。
そこで今回は初めて実用書として「フォトバッシュ入門 CLIP STUDIO PAINT PROと写真を使って描く風景イラスト」を紹介しよう!
前回まではこちら
お腹もみあげをしようよ。という話(*´ω`*)
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おなかをもむだけでウソみたいに健康になる方法とは?
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フォトバッシュ入門
今回始めてこうした実用書を紹介しよう。
その名も「フォトバッシュ入門」という背景画をうまく描きたい人のための本。
ずっとここ3年ほど背景画をうまく描きたくて、ブログなどでも500枚チャレンジなどという企画で風景画をコツコツ描いてきた。
ただやはり独学で描いていっても限界がある。
というか、自分の才能の無さに毎回愕然としてしまう。
なのでなんとなく使えそうな実用書をいくつか探していた。
そこで初心者が手っ取り早く使えるだろうと判断したのがこの「フォトバッシュ入門」という本。
本書を店頭で見つけたときはそれこそ衝撃を受けたが、以下にこの本がどのようなものか説明していこう。
写真をステンシルのように使って風景画を描く
「フォトバッシュ入門」はフォトバッシュという「写真を使って絵を描く技術」を懇切丁寧に解説してくれる本である。
「フォトバッシュ」とはどんな技術かというと、ピクシブなどのお絵かきサイトでやたらにリアルな風景画をイラストに描いている絵師などがいるが、ああした絵のことである。
身近な例で言えば新海誠作品の背景などがわかりやすいか。
ページをまずパラパラ開いてみると、構図の捉え方、写真を使って色んな構図の絵の作る方法をざっくりと解説してくれる。
フォトバッシュという技術を具体的にいうと、写真の上から加筆してイラスト風の絵に仕上げていく方法もあるが、本書はどちらかというと写真をステンシルのように切り出してベースになるシルエットに彩度・明度を抜いた白黒画像を選択範囲で切り抜いて、写真と同じ模様を写していく描き方をベースに解説してくれる。
これを使うと驚くほどリアルな絵が初心者でもあっという間に描くことができる。
難しい町並みの描き方や、木の葉っぱ一枚一枚をリアルになるのだ。
だが、写真を使って絵を描くという方法は、なんとなく手抜きをしている「ズルい」方法だと思われるかもしれない。
だが本書を実際に読めばわかるが、本書は写真の上から色を重ねていくような描き方ではなく、あくまで選択範囲で型抜きして描いていくというやり方が主流になるためまだ手書き感はある方である。
「楽をしている」という印象もあるかもしれないが、それでもなんの専門教育を受けていない一素人が、難易度の高い風景画を描こうとするのなら、こうした写真を使って絵を描くという方法はかなり有益であると言っていいだろう。
手っ取り早くリアリズムが身につくし、
写真をお手本に絵を描くことによって、どのように描けば魅力的な風景画ができるのか?というポイントを抑えることができるので、絵の技術力を高めてくれることは間違いないだろう。
絵を描き慣れていない初心者にはうってつけだよね!
でもこれ絵を「描いている」っていうのか?
絵を描く喜びが半減?
注意ポイント
ただ「フォトバッシュ入門」の注意するところとして、本書に書いてあることをそのまま実践しても、写真のような絵が出来上がってしまうだけで、絵を描く楽しみはなくなってしまう。
そしてこれだけではやはり根本的な絵の技術を挙げることにはつながらないだろう。
絵をうまくするには努力が基本ベースにあることは間違いないものの、写真をすべて使っていたのではものの描き方がわからないし、空間認識や色の使い方など絵を描く際に大切な要素をまるまるなくしてしまっては話にならないと思う。
それは実際にわしが本書に書かれている方法で絵を描いてみて実感したことなのだが、完成した絵はやはりアニメの背景やマンガの背景とはまた違った感じになってしまい、どうしてもデジタル臭・写真感が拭えないw
つまりこれだけでは新海誠の映画に出てくるような風景画にはならないのである。
なのでやはり、アニメーション美術やリアル系背景画とは何かということを意識して描かねばならない。だが残念なことに本書ではそのような絵の描き方は載っていない。
そう、これだけでは超えられない壁が厳然とそこにはある。
そして実際にフォトバッシュは描いてみるとすごくつまらない。
すぐに終わってしまう。
まずはベースとなるシルエットを描いて、その上に写真をグレースケールに変換して選択範囲で抜いて描くという方法は思いの外早く完成してしまって達成感のようなものがないのだw
これはこれで絵がうまいといえるのかもしれないが、写真そっくりに絵ができるのでやっぱり描いていて、楽しくはないし、努力に見合う報酬を満たしてくれるような感覚もないので早々に飽きてしまう人もいるかもしれない。
なので使い方はほどほどに、
こんな技術もあるんだなという感覚で本書を呼んでみるのはどうだろう?
その上に自分でどのように自らの工夫を凝らして写真感を消すかがポイントになると思う。
本書はある程度絵描きとしての技術力のベースは底上げしてくれるのだが、そこから先に進む場合は、やはりこれ一冊では背景画がうまくなるという思うのは難しいだろう。
ただ、まったくの素人で今ままでデジ絵で背景を描きたいのに描き方がわからないという人は、ここに書かれていることを実践しても損はないだろう。
これなら吉田誠治の本を読んだ方がマシなのじゃ!