
ちわわ、ちわ〜!おいさんだよ!
キミはBECKは好きかい?
BECKはいいよな。
オレはけっこう好きだぜ。


そうじゃな。
今回はそんなBECKについて語って見たいと思うのじゃ。
先日グラミー賞を受賞したよな


そう。そのBECKが先日グラミー賞を受賞した作品が「Morning Phase」なのじゃ!
今回はそんなBECKの6年ぶりのニューアルバム!「Morning Phase」について語りたいと思うのじゃ!
\ ココがポイント!/

『Morning Phase』は、BECKが2014年に発表したアルバムであり、グラミー賞で年間最優秀アルバムを受賞した作品なのじゃ!!
派手さはないが、アコースティック主体の音作りと淡々としたボーカル、そして美しいストリングスが織りなすサウンドスケープは、まさに「朝の静寂」を体現している。ロックというよりフォークやアンビエントに近く、じっくり耳を傾けることで心が整っていくような感覚が得られる。BECKの代名詞である“多彩な音楽性”の中でも、本作は内省的かつ完成度の高い一作。仕事や人間関係に疲れた現代人にとって、まさに「音によるリセットボタン」といえる。
今、この瞬間に何かを求めていない人にこそ響くアルバムである。
※この記事はドラねこが実際に自腹で買った製品をレビューする記事です。
「良いところは良い、悪いところは悪い」とプロダクトをしっかりレビューする内容となっており、記事を読みつつ「お、これは良いな、買ってみようかしらん?」と思っていただいた方だけリンク先から「ポチって」いただけたら幸いです。「お前には一銭の金も渡したくないんだよ、この水色ネコメガネが!!」という方は、読まずにブラウザバックをすることを推奨します。
BECK新作は「Sea Change」の再来か!?
ミュージシャン、漫画家、小説家。
新作が出るたびに、世間の評判とは関係なく毎回かかさず買ってしまう、贔屓にしているアーティストや作家というものを、誰しもがいることだろう。
わしにもそうしたアーティストが結構いる。ミュージシャンの中では今回紹介するBECKが、その一人。
「メロウ・ゴールド」に収録されているBECKのヒット曲「LOSER」に魅せられて以来の大ファンであるw
BECKの大ファンであるわしは、今月の2月25日にもちろんソッコーでGETしたw
そんな興奮気味なわしは何よりもこのアルバムが出るのを楽しみにしていたんですよ!
いや~、本当に嬉しい!( ;∀;)
そんなBECKの新作「Morning Phase」は、一言で言って「Sea Change」のようなテイストのアルバムである。
かんたん説明
サウンド的にはやはり「Sea Change」に参加したメンバーなだけあって「Sea Change」に似ている曲調になっている。
まぁずべこべ言ってもしょうがないので、まずはこれを聞いてもらおう。
「Blue Moon」はこのアルバムの中で一番すばらしい出来の曲だろう。
初めて聞く人はこの取止めもない曲調に戸惑う方もいるかもしれない。
しかし、ベックという人は元々ポップな曲ばかりを作るミュージシャンではない。
ベック・ハンセンの魅力を一言で言うと、
「音で現代アート」をしてしまうミュージシャン。
と言っても良いだろう。
生活音からラップまで組み合わせて現代アートのように音楽を作ってしまうアーティスト
では以下に良いところを挙げていこう!
サウンドプロダクションが極めて精緻
『Morning Phase』の最大の魅力は、音の丁寧さである。
全編に渡ってアコースティックギターとピアノが軸となり、柔らかく包み込むようなストリングスと緻密なリバーブ処理が、心地よい余白を作り出す。特に「Morning」や「Blue Moon」では、空間の奥行きを感じさせる音像が絶品である。ドラムやベースは控えめながらも要所をしっかり支え、サウンド全体が“耳を労わる”設計になっている。音楽的には地味に思えるかもしれないが、その緻密さと完成度はハイレベル。まるで音の中で深呼吸しているような、癒しの空間が広がる。
BECKのボーカルがこれ以上なくハマっている
BECKのヴォーカルは、どちらかといえば抑制的で力強さは少ない。
だがこの『Morning Phase』においては、その声の“物憂げさ”や“優しさ”が完璧にマッチしている。「Heart Is a Drum」や「Wave」では、淡々と語りかけるような歌声が、聴く者の感情に深く浸透してくる。これ見よがしではない、等身大のBECKがそこにいる。
そしてその無理のない歌唱が、逆にリアルな情感を浮き彫りにしているのだ。
アルバム全体の構成が一つの旅のよう
このアルバムは、単なる「いい曲の寄せ集め」ではない。冒頭の「Cycle」から始まり、途中で緩やかにテンポが上がり、最後の「Waking Light」へと向かう構成は、まさに一日の始まりから希望への移行を描いているようである。楽曲単体でも素晴らしいが、アルバムとして通して聴くことで完成するタイプの作品。
まさに“アルバム文化”の真髄ともいえる構成美が光る。
それはあたかも現代アーティストが、ゴミとしか思えない空き缶で思いもよらない素晴らしい作品を作るのと同じ感じである。

そういう意味では、余計なお世話かもしれないがアルバムのセールス的にはもしかしたら振るわないかもしれないね。
悪いところ
次に悪いところを挙げていこう。
聴き流すと“地味”に感じる可能性あり
派手なフックや耳に残るサビが少ないため、BGMとして流すだけだと「単調」に感じる人も多いだろう。
『Loser』や『E-Pro』のようなインパクトを求めているリスナーには向かない。じっくり向き合う時間がないと、本作の魅力にはなかなか気づけないかもしれない。
テンポの緩さが眠気を誘うことも
基本的にスローテンポな楽曲が多く、アルバム通してのテンポ感も似ているため、眠くなってしまうという意見もある。通勤時やテンションを上げたい場面では不向きであり、聴く時間帯を選ぶ作品といえる。
夜や早朝など、静かな時間にこそ真価を発揮する。
BECKの他作品とのギャップに戸惑う可能性
BECKの過去作『Odelay』『Midnite Vultures』などに慣れているファンにとっては、その静けさが“別人感”すらあるかもしれない。あくまで別の人格・別のモードと捉えられるリスナーには刺さるが、「BECKはノリが良いアーティスト」という先入観で聴くと、肩透かしを食らうだろう。
それでも今作はベックらしい、美しくも掴みどころのないサウンドと、意外性に満ちたおもしろい曲の展開が随所に溢れていて、聞いていてとてもおもしろいw
それでいて、聞いていると落ち着いた気分になれる秀作と言っていいのではないのだろうか?
もう少し何度も聴きこんでいけば、印象も変わるのかもしれないが、本作は「Sea Change」よりもっと内面的なアルバムとなっているように思われる。
訳知り顔に偉大なアーティストを評論しているが、
BECK節は本作でも健在で、総じてこの「Morning Phase」は素晴らしいアルバムであることに変わりない。
ただちょっと内容が芸術向けなアルバムなので、聞いていて楽しいポップスを求める人にはおすすめできない。
しかし、昨今のくだらないJ-POPに飽々している人は、たまにはこんな音楽を聞いてみるのも良いかもしれない。
そこらへんは人の好みだろ。

まとめ
こんな人におすすめ!
- 忙しい毎日の中で“静かな時間”を求めている人
- 派手なサウンドではなく、深くじっくり聴ける音楽を求める人
- 一枚通して“旅するように”音楽を楽しみたい人
『Morning Phase』は、派手さを排した内省的で静かなアルバムである。
その分、音作りの緻密さやアルバム全体の流れの美しさ、BECKのボーカルの説得力が際立つ。グラミー賞受賞という事実も、その完成度を裏付けている。慌ただしい日常の合間、静かな時間にゆっくりと味わいたい作品であり、特に“心を整えたい時”に効果を発揮する。テンポの遅さやインパクトの薄さに物足りなさを感じる人もいるだろうが、それすらも本作の魅力の一部である。聴けば聴くほど、音の奥行きと情緒が染み渡ってくる。迷ったらこれで間違いない!

『Morning Phase』は、BECKが見せた「静寂の中の美」である。慌ただしい現代にこそ必要な、音楽という名の瞑想なのじゃ。