
ちわわ、ちわ~!おいさんだよ!
キミはシャーロック・ホームズは好きかい?
ホームズ?
探偵モノって、今のほうが展開早いし面白いだろ?


ぬう、しかしホームズは“推理”そのものを創ったのじゃ
ミステリー作家の元祖だよな。
でも100年以上前の話だろ?意外と今読むと古くさいんじゃねえの?


いやいや⋯時代を越える真の価値がシャーロック・ホームズにはあるのじゃ!
じゃあいま読んだ方がおもしろいってことか?

\ ココがポイント!/

『シャーロック・ホームズの冒険』は、名探偵ホームズとその相棒ワトソンの活躍を通じて「推理とは何か」を問う傑作なのじゃ!!
本書に収められた12編はいずれも構成が巧みで読者を物語世界に引き込む力を持つ。
特にホームズの論理的思考と会話の切れ味は、現代でも古びることがない。読後に訪れる“なるほど感”と“伏線回収の快感”は、現代ミステリの先駆けとして今なお色あせない。近年は映像作品で知った若年層にも、ぜひ原典でその魅力を味わってもらいたい。物語の形式、キャラクターの完成度、英国的雰囲気といった点で、文学・推理・エンタメのすべてを備えた稀有な作品と断言できるだろう。
新訳シャーロック・ホームズ全集
改めて自分の本棚を見てみると、漫画がありすぎるように思える。
わしは最盛期で500冊以上の漫画を持っていた。
しかし、そんな漫画も断捨離に断捨離を重ねてほとんど古本屋に売り払い、今では半分以下になってしまった。
そのかわり増えたのが活字の本である。
漫画の代わりに今度は普通の活字を読みだしたので、またしても多くの本が断捨離したはずの本棚に溜まりだしてしまった。
うちは部屋も狭く、本棚も小さいことからこれからはなるべく本は電子書籍に変えてなるべく本棚を空けようとしていたのだ。
ところが最近、またしても本が増えてきてしまった。
その本の名はシャーロック・ホームズ。
なぜシャーロック・ホームズかというと最近Huluで「SHERLOCK」を観てハマッてしまって、改めてシャーロック・ホームズの原作を集めてみようと思ったのだ。
シャーロック・ホームズは色んな出版社から刊行されているが、わしは普段からよく馴染みのある光文社の「新訳シャーロック・ホームズ全集 (光文社文庫)」から集めてみることにした。
楽天ブックスは送料もかからずAmazonよりも少しばかり安いので、実際に欲しい本を買って取り寄せるときによく使っている。
開封の儀
さっそく届いた小包を開けて注文した商品を確かめる。
ああ、またこんなに本を頼んぢまって……(;´Д`)
これから電子書籍が中心になるって時代に何をやってるんだ俺はw
まぁでもシャーロック・ホームズは名作だから、本棚に全集を所蔵していてもいいでしょw
いきなり全集10冊近くも買ったから一気に読むのは大変そうだけど、時間を見つけては推理小説の元祖を少しずつ愛読していこう。
そんなことを思いながらわしは心に誓った。
本棚に名作しか置くまい
もうこれからは、わしの本棚につまらない本を置くまい、と。
わしの本棚には自分が持っていたいと思わせる名著だけを厳選して置くことにしよう。
そうすれば本棚が本で溢れることもないし、ホコリがたまることもない。あとは家の押し入れにしまっている大量の漫画を、電子書籍に替えなくてはいけない。

良いスキャナーが手に入ったら、いつかやろうw
良いところ
あらすじ
『シャーロック・ホームズの冒険』はアーサー・コナン・ドイルによる短編集であり、最初期に発表されたホームズ作品群を収録している。
舞台は19世紀末のロンドン。名探偵ホームズと、その記録者である医師ワトソンがさまざまな事件に挑む。代表作「ボヘミアの醜聞」では王室絡みの秘密、「赤毛組合」では不可解な求人広告の謎、「まだらの紐」では奇怪な死の真相を解き明かすなど、各話が短くも完成された構成を持つ。すべてワトソンの語りによって進行し、読者は彼の目線で事件を追体験できる。全12編はバラエティに富み、推理だけでなく社会背景や人間模様にも触れる内容となっている。
読者が「探偵」として読み進める楽しさを味わえる名作である。
では以下に良いところを挙げていこう!
物語構成が洗練されておりテンポが良い
各エピソードは短編でありながら導入・展開・解決の構成が極めて明快でページをめくる手が止まらない。伏線の張り方、回収のタイミング、読者の思考を揺さぶる問いの投げかけ方など、小説としての完成度が非常に高い。テンポの良さは現代のライトノベルやドラマ脚本にも通じるものがある。
ホームズというキャラクターの魅力が圧倒的
シャーロック・ホームズというキャラクターは、観察力・推理力・合理主義・少しの傲慢さを持ち合わせた唯一無二の存在である。
だが同時に人間らしい欠点も描かれており、天才というだけではない「生身の人間」としての奥行きが感じられる。読者は彼に憧れ、時に苛立ち、深く魅了されるだろう。
英国の歴史や文化を感じられる背景描写
19世紀末のロンドンを舞台にした描写は、当時の生活様式や階級社会、科学と迷信のせめぎ合いなどを映し出す鏡である。
事件の背景にある社会問題や風俗描写が、単なる推理小説にとどまらない厚みを物語にもたらしている。読むことで“英国ミステリ”の原風景に触れられるのは、大きな魅力である。
気になった方はこちらからどうぞ
悪いところ
では以下に悪いところ挙げていこう。
古典ゆえに文体がやや堅く感じる場合がある
翻訳や文語的表現の影響で現代の読者には読みにくく感じる箇所がある。特に語彙が難解な若年層にとってはハードルが高くなりがちだ。
一部のトリックが時代背景に依存している
当時の社会常識や技術を前提としたトリックが多いため、現代の価値観では「ピンとこない」場面がある。スマートフォンや防犯カメラが普及した現代では通用しない設定も多い。
女性キャラクターの描写が一面的
時代性もあるが、女性登場人物が類型的で、深掘りが少ない。現代の読者にはやや物足りなく映るだろう。
そこらへんは好みだろうけど、気にならないヤツは気にならないだろうな。

まとめ
こんな人におすすめ!
- 推理小説の“原点”に立ち返って学びたい読者
- 英国文化・ヴィクトリア時代の雰囲気が好きな人
- 映画やドラマでホームズを知り、原作に触れてみたい初心者
『シャーロック・ホームズの冒険』は推理小説のフォーマットを確立した歴史的名作である。
その完成度の高い構成、魅力的なキャラクター、重厚な時代背景は、現代でも十二分に通用する。翻訳文体や時代的制約を差し引いても、知的好奇心を刺激する読み応えのある作品である。映像化でホームズに出会った人はもちろん、これから本格的に推理小説を読みたいと思う人にも最適な入門書だ。
読者を「自分も推理してみたい」と思わせる力を持った、まさに不朽の一冊である。

名探偵とは観察し、考え、語る者なのじゃ。