

ちわわ、ちわ〜!
今回は大変なものを手に入れてしまったのじゃ!
なんだよ急に?


それがこのCDじゃ!
『聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD』は、シリーズ25周年を記念して開催されたオーケストラコンサートのライブ音源を収録したアルバムなのじゃ!
ふ~ん、でもたかがゲーム音楽のCDだろ?


いやいや⋯吾輩もこの年で数あるゲームのサントラを聞いてきたけど、これが別格!
そこで今回は『聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD』は同CDの魅力と課題を深掘りし、その価値を探っていくぞ!
※この記事はドラねこが実際に自腹で買った製品をレビューする記事です。
「良いところは良い、悪いところは悪い」とプロダクトをしっかりレビューする内容となっており、記事を読みつつ「お、これは良いな、買ってみようかしらん?」と思っていただいた方だけリンク先から「ポチって」いただけたら幸いです。「お前には一銭の金も渡したくないんだよ、この水色ネコメガネが!!」という方は、読まずにブラウザバックをすることを推奨します。
ゲーム史上最高のオーケストラCD!
仕事柄色んな音楽を聞いて仕事をしている。
手持ちの音楽がなくなったら寂しいのでYouTubeなど漁って、昔やっていた好きだったゲーム音楽を作業用BGMとして聞くことが多い。
そんな中、何気なく昔の「聖剣伝説3」の音楽を聞きたくて色々動画を漁っていたら「聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD」なるものの存在を知った。
ん?
「聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD」?
こんなものがあるのか?
動画に収められている音楽を色々聞いているうちに、このCDが欲しくなってついアマゾンで購入してしまった。
iPhoneにも入れて車の中でヘビーローテーションで聞いていたら、昔ハマった「聖剣3」が無性にやりたくなった。そんな中、
昔なつかしい聖剣3がリメイクされるとの情報が。なんとあの聖剣3がリメイクされるという!
へえ、あの聖剣3リメイクされるんだねえ。タイムリーというか、なんというかCDを買ったタイミングでリメイクが発表されるなんて偶然にしてはおもしろい。
そして先日、やっと「聖剣伝説3 TRIALS of MANA」が発売されましたね(*´ω`*)
「聖剣3」はわしがプレイした聖剣シリーズの中でも一番好きなタイトルで、小学生のころ、それはもうおかんの罵声の雷鳴とゲンコの嵐の中にもめげず、明けても暮れてもずっとプレイしていた思い出があるw
いま振り返ってみると何がそんなに魅力的だったのかというと、ゲーム性や世界観・キャラ選びの自由度など色々挙げれるけれど、やっぱり音楽だったと思う。
聖剣シリーズは抜群に音楽に恵まれたタイトルであることは論をまたないだろう。
トレーラーを観ていると思わずやってみたくなる。だけど、うちには「PS4」も「Switch」もない。
なのでプレイは諦めるとして、せめてもの歴代聖剣シリーズの音楽を楽しもう!と今回このCDを紹介してみることにした。
このオーケストラCD、聖剣伝説25周年を記念して行われたコンサートの音源を収録したもので、その楽曲のクオリティはどれも高い。
最近は懐かしのゲーム音楽をフルオーケストラで公演するのが流行りのようだが、正直言ってそうした公演を動画で見てみるとなんとなく残念な演奏が多い。
なんというか…音に迫力がなくてオーケストラが鍛えられていないのか、なんとなく肩透かしを食うような演奏を耳にすることが多いのだ。
そうすると自分がのめり込んでいたあの懐かしのゲーム場面までなんだか色あせてしまうようで悲しくなる。
色んな動画を観て、色々なCDも聞いたけれども、あのDQやFFですらなんとなく「これじゃない感」を感じずにはいられない、それほどまでにかつてファミコンやスーファミ音源をオーケストラの生音で表現するのは至難の業なんだと推察する。

ではそんな「聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD」の凄さを解説していこう。
良いところ
そんな残念なゲームミュージックオーケストラの中でも、この「聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD」クオリティは際立って高かった!
わしが今まで聞いたゲーム音楽をフルオーケストラで表現したもので最高傑作と言ってもいいだろう。
以下にこのアルバムの良いところを挙げていこう!
最高のアレンジで懐かしの楽曲が蘇る
まず第一に挙げられるのがアレンジメントの素晴らしさである。
各楽曲のアレンジは、原曲の魅力を損なうことなく、オーケストラならではの表現を巧みに取り入れている。例えば、「果てしなき戦場」~「少年は荒野をめざす」~「Swivel」のメドレーでは、各曲のテンポや雰囲気が自然に繋がり、一つの物語を紡ぐような構成となっている。
また、「Pain the Universe」~「Black Soup」のメドレーでは、緊張感と疾走感が見事に表現されており、オーケストラの持つダイナミズムを存分に味わうことができる。
よくあるゲームミュージックの公演では、懐かしの名曲が変なアレンジになってしまって原曲が台無しになってしまうパターンが多くみられる。だがこのCDにはそんな駄目アレンジは一曲もない!
よくもまあこんな素晴らしアレンジであの懐かしの音源を再現したなと、思わず舌を巻く圧巻のクオリティに全曲が仕上がっている。
東京交響楽団による高品質な演奏
次に演奏力がめちゃくちゃ高い!
演奏は東京交響楽団が担当しており、その高い演奏技術と表現力が楽曲の魅力を最大限に引き出している。オーケストラならではの重厚感と繊細さが融合し、ゲーム音楽が一つの芸術作品として昇華されている点が素晴らしい。
収録だから会場で演奏された生音にある程度の修正は入っているのだろうが、それでも現場の生音が素晴らしいクオリティで演奏されていたことは聞いていてじわじわと迫力ある臨場感に圧倒されそうになる。
あれ?この楽曲ここまでかっこよかったっけ?と思わず原曲をYouTubeで検索して聞き直してみて、その原曲との違いに唖然とさせられたことは一回や二回ではない。
特に、「Legend of Mana ~Title Theme~」の演奏では、壮大なスケール感と情緒豊かな表現が際立ち、聴く者をゲームの世界観へと引き込む力がある。
この2つの要素が見事に揃っているために「聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD」は聞いていても全く原曲に遜色のない見事なオーケストラの生音に仕上がっているのだ。
シリーズの名曲を網羅した豪華な収録内容
そしてなによりも嬉しいのがこのCDに収録されている曲選びのセンスが抜群であることである。
本CDには、『聖剣伝説』シリーズの主要タイトルから選ばれた名曲が収録されている。具体的には、『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』、『聖剣伝説2』、『聖剣伝説3』、『聖剣伝説 LEGEND OF MANA』、『聖剣伝説4』の楽曲が含まれており、各作品のファンにとって懐かしさと新鮮さを同時に味わえる構成となっている。
特に「聖剣1」でおなじみだった「Rising Sun」「果てしなき戦場」などの代表曲がオーケストラアレンジで新たな魅力を放っており、原曲の良さを活かしつつも新しい感動を提供している。
「Rising Sun」なんて友達からゲームボーイで借りて以来、こんな曲が聖剣にあったことをすっかり忘れていたw
どちらかというとSFC版「聖剣2」の「天使の怖れ」なんかが聖剣伝説のメインテーマだと思っていたけど、違うんだねw
もちろんその他に2からは「少年は荒野を目指す」やボス戦の音楽「危機」なども収録されていて、今聞いても当時のプレイ風景がまぶたに映し出されてファンとして胸アツである。
その他にも今回リメイクされた旧SFC版3からの音源も多数あり、中でも聞いていると間違いなくテンションが上がる「Meridian Child」「Hightension Wire」 がオーケストラVer.で収録されている。
ただ個人的には「Little Sweet Cafe」が収録されていてほしかった(´;ω;`)
あと、わしはPS版の「聖剣伝説 LEGEND OF MANA」はやったことないんだけど、その中でも下村陽子さんが作曲した「ホームタウンドミナ」もすごくいい曲だね。

「LOM」は未プレイだけどこんな素晴らしい音楽があるなんて知らなかった。
こうしたものを聞くといつか時間が空いた時にやってみてもいいかなと思ってしまった。
気になった方はこちらからどうぞ
悪いところ
では以下に悪いところを挙げていこう。
一部楽曲のアレンジに違和感を覚える可能性
オーケストラアレンジにより、原曲とは異なる雰囲気になっている楽曲も存在する。特に、シンセサイザーや電子音を多用した原曲の場合、オーケストラ編成での再現が難しく、ファンによっては違和感を覚えるかもしれない。
例えば、「Hightension Wire」のような楽曲では、原曲の持つ独特のリズム感やサウンドがオーケストラでは再現しきれていないと感じる部分もある。

個人的にはHightension Wireは原曲の方がスコw
収録時間がやや短い
本CDの収録時間は約59分であり、ファンにとってはやや物足りなさを感じるかもしれない。シリーズの豊富な楽曲群を考えると、もう数曲追加して収録時間を延ばしてほしかったという声もある。

欲を言うとこれだけのクオリティなら2枚組、いや3枚組にしてほしかった!
一部楽曲の選曲に偏りがある
収録曲はシリーズの主要タイトルから選ばれているが、一部の作品や楽曲が取り上げられていない点は残念である。特に、『聖剣伝説4』からの楽曲が少なく、同作品のファンにとっては物足りなさを感じるかもしれない。

まぁ4は色々賛否両論あるタイトルだったからしょうがないのじゃ。
まとめ
記事のまとめ
- 「聖剣伝説」シリーズのファン 特に『2』『3』『レジェンド・オブ・マナ』あたりをプレイしてきた人にはたまらない選曲。
- ゲーム音楽のオーケストラアレンジに興味がある人 クラシックや映画音楽好きにも刺さる構成と演奏クオリティ。
- 思い出補正込みで“泣ける音楽”を探している人 ゲームで感動したあのシーンが、音だけで再び蘇る体験ができる。
『聖剣伝説 25th Anniversary Orchestra Concert CD』は、25年の歴史を刻んできた「聖剣伝説」シリーズの楽曲を、東京交響楽団による重厚な演奏で蘇らせた珠玉のオーケストラアルバムである。選曲・アレンジ・演奏のいずれも高水準で、ゲーム音楽という枠を超えた“作品”としての価値を持つ1枚に仕上がっている。
もちろん、すべての楽曲が原曲ファンの期待に応えているとは限らず、アレンジの方向性に対する賛否や、収録曲の偏り、やや短めの収録時間といった課題も存在する。しかしそれでも、これほどまでにシリーズへのリスペクトと愛情が込められた音源は他にない。
ゲーム音楽がオーケストラという舞台でここまで映えるのか、と驚きと感動を与えてくれる。音楽としての完成度もさることながら、ファンにとっては“音でたどる記憶の旅”ともいえる感慨深い作品だろう。

また昔のソフトを押入れの中から引っ張り出してプレイしてみたくなるかもしれない。