
ちわわ、ちわ~!おいさんだよ!
キミは図書館は好きかい?
図書館ってさ、学生がテスト前にこもるとこだろ


そんな浅い使い方しかしてないとは…おぬし、まだ甘いのじゃ。
じゃあ何だってんだよ?


図書館を“情報収集基地”に変えてみるというのはどうじゃろう?
どういうことだよ?

\ ココがポイント!/

『図書館「超」活用術』は、図書館を「本を借りる場所」にとどめている者にとって、価値観を揺さぶる一冊なのじゃ!!
著者・奥野宣之は、図書館を“思考と情報収集の戦略拠点”と捉え、情報の「探し方」「読み方」「整理の仕方」を徹底的に実践的に解説していく。
単なる読書では終わらず、ノート術、レファレンスの活用法、時間帯による使い分け、座席の選び方に至るまで細部に宿る“戦略”が満載。スマホでは得られない集中力、紙の本ならではの網羅的検索性、それらを最大限に活かす技術が凝縮されている。
「無料でここまで使える場所があるとは…」と驚かされる構成であり、知的生産を志すすべての人間にとっての“原点回帰”となるだろう。
図書館「超」活用術
日頃から図書館をよく利用する。
わしは一週間に一度は図書館で本を4〜10冊は借りる生活をもう10年近くしている。
そんな図書館ヘビーユーザーのわしでも知らない図書館の利用方法があった。
それを教えてくれるのがこの「図書館「超」活用術」である。
「インターネットに王様はいない」という言葉があります。ネットは、自由でオープンで、さまざまな考えに出会うことができて……、というのが一般的なイメージでしょう。たしかに昔はそうでした。
ところが、いまやそのイメージとは裏腹に、ネットとは「多様で豊かな情報に出会うこと」が難しいメディアになってしまっているのです。
「図書館「超」活用術 最高の「知的空間」で、本物の思考力を身につける」
ネットが発達した現代において、いまさら図書館を利用するメリットってなんだろう?と思われる方も多くいるだろう。
しかし、著者の奥野宣之氏はそれを「いまや見たいものしか観ることができない」というネットの盲点を補うには、図書館は最適であると指摘している。この点は普段から図書館をよく利用しているわしも同感である。
図書館を利用するメリットはもちろん本が読めるということだが、それも本屋には置いていないような本が膨大に読めて、尚且つ何時間そこに居座っていても文句も言われないというところであろう。
しかし、奥野氏はそんな図書館の一般的な利用法を「ふつうに本を借りているだけでは、図書館は永久に使いこなせるようにならない」と喝破する。
普通に本を借りてるだけでは使いこなせるようになれない?(;´Д`)

一体、他にどんな利用の仕方があるのだろう?
有料データベースを使おう!
家や会社と同じように、グーグル検索したりできる。
これだけならどうってことないサービスですが、図書館のインターネットの最大の「売り」は、「有料データベース」が使えることです。
たとえば、図書館でよく使われている有料データベースに、日経新聞の過去記事や企業情報などが検索できる「日経テレコン」があります。
これは個人で契約すると最低でも月々8000円(2016年1月現在)しますが、図書館では収蔵されている本と同じ「図書館資料」扱いなので、いくら見ても料金はかかりません。
図書館には確かに受付で申しこめば備え付けのPCでネットが見れるというサービスがあるのは知っていた。
しかしワシ自身「この誰もがスマホを持っている時代にあんなもん誰が使うのかね?」といささか馬鹿にしていたのだが、有料データベースなんてものが利用できるということは知らなかった。
これなら例えばブログなんかで過去の新聞記事を参照しつつ記事を書きたいという時に、図書館の窓口で申しこめばいくらでも過去の新聞記事を調べることができる。
あとは拾った記事を図書館のコピー機でコピーすれば自宅に持って帰って引用することも可能だ。
フリーランスで記事を書くことを生業にしている人にとって、ネットとは違った正確な情報を引用したいという時には非常に役立つさサービスなのではないだろうか?
さらに、インターネットと比べたとき、図書館の強みは、施設や資料といった「実体」があることでしょう。
図書館とは、いわば「歩き回れるインターネット」なのです。
図書館の中では、歩き回るだけで、さまざまな情報が目に飛び込んでくる。
すばらしいのは「求めていると自覚している情報」だけではなく「求めていると自覚していない情報」にも出会うことができる点です。
「歩き回れるインターネット!」
確かに多くの本棚の間を資料が目に見える形で存在しているというのは、情報をより多く正確に利用しようとしているリテラシーの高い人間にとって、ネットの検索よりも公平で正確なような気がする。
仕事は図書館でしよう!
家でガッチリ仕事をしようとしたものの、まったく集中が続かなかった、といった経験はありませんか?
自宅にいると、テレビやゲームなどさまざまな誘惑があるし、広い家でもなければ、なかなか書斎のような静かな環境は持てません。
また、家だと「リラックスしすぎる」という問題もあります。
つい、ネットでどうでもいいことを調べたり、鼻毛を抜いたりといった無為な時間を過ごしてしまうわけです。
こういうときは、公共図書館より大学図書館に行ってみてください
また図書館の本棚をあれこれ本を見ながら歩いているだけで、
「勉強してるなー!(*´ω`*)」
という気持ちにさせてくれるのだから、仕事の上でも実は相当な能率アップが期待できるのではないだろうか?
確かにわしの実体験でも一般の図書館よりも大学時代通っていた大学内の図書館の方がより集中して勉強をしているという雰囲気が濃厚だった。学生たちの醸しだす「勉強オーラ」が普通の図書館とは全然ちがうのだ。
おまけにうるさい子どももいないし、自習室なんて非常に昼寝が……じゃなかった勉強もしやすかったw
もし、集中してなにか仕事をしたいという人は、上記のように大学図書館を利用してみるのもいいだろう。
「図書館で仕事をするなんて、ほかの利用者に迷惑じゃないの?」と、思う人も多いでしょう。しかし、心配はいりません。資料は利用するためのもの。図書館は使われてナンボなのです。
それに、ふだん図書館から縁遠いビジネスパーソンが頻繁に図書館を利用するようになれば、図書館も利用実績をPRでき、予算が取りやすくなります。
その結果、資料も人も増やしていくことができる。
さらに「使える図書館」になり、地域も豊かになる。
(中略)
ただ、この机と椅子を目的とした図書館利用にはちょっとした注意点もあります。
それは「図書館では、必ず図書館の収蔵資料を使わなくてはならない」ということ。
逆に言えば「図書館でただ席だけ借りるのはアウト」というわけです。
なるほど、これもしらなかった。
当たり前といえば当たり前の話だが、確かに図書館に来て何の資料も見ずに昼寝だけしている人は迷惑である。
わしがよく通っていた都内の図書館にも、何も読まずに昼寝だけしているホームレスの人達がいっぱいいた。
しかし良く見てみると、そうした人たちも必ず雑誌を一つ脇に抱えながら爆睡していたのを覚えている。
最低限それくらいしないと図書館を追い出されるから、そのようにしていたのだろう。
なので席に座って仕事をする際には、必ず図書館の資料を脇に置いておくことにしよう(*´ω`*)
NDCを使って効率よく、たくさんの情報を集める
その他にも図書館には資料を探す上で便利なものがある。
それがあのよく背表紙に書いてある番号「NDC(Nippon Decimal Classification)」である。

というのもNDCは(国会図書館やごく一部の大学図書館を除いて)全国どこの図書館でも使われているからです。公共図書館ならすべてNDCと考えて間違いありません
本書にはそんなNDCのわかりやすい説明と簡単な覚え方が書いてあるが、その詳しい内容は本書に譲るとして、こうした番号を使った分類方法を理解することによって、一つの図書館だけでなく、全国どこの図書館で資料を探そうともすばやく自分が見つけたい情報にアクセスできるというのが図書館を利用する上で非常に便利な方法である。
文献を使ってアウトプットするときは「できるだけたくさん読んで、できるだけ使わない」というのがベストなのです。
「特定のテーマで調査してまとめる」といった簡単なレポート課題の場合でも、「5冊の本から20ずつ情報をとった100のレポート」より「100冊の本か ら1ずつ情報をとった100のレポート」の方が、(よほど内容がスカタンでなければ)評価は高くなります。
そしてNDCを利用して集めた多くの文献の中から、断片的にたくさんの情報を活用すれば、ブログの記事でもビジネスの上でも信用に足る資料が出来上がることだろう。このように賢く利用すれば明らかにGoogleよりも確かな情報を集めることができる図書館。
本書にはその他にも本を借りる際のコツにこんなのもある。
図書館の本は熟読せずに閲覧するもの
実は貸出で大量の本を読むには、ちょっとしたコツがあります。
それは「お手玉」のように、図書館と自宅で本をくるくる回して読んでいくこと。たとえば、私が日ごろやっている方法は次のような感じです。
- 自宅に借りた本が10冊ある
- オンラインで3冊、貸出予約をする
- 予約した本が図書館に届くまでに、自宅にある10冊のうち3冊を読み終える(最初から最後まで読むわけではなく、8割はザックリ読み)
- 図書館カウンターで3冊を返し、同時に予約の3冊を受け取る
ここまで本文を読んでいただいた読者の中で「図書館を利用しろ!なんて、本が売れなくなるのを助長するのか!」と激昂しておられる方もいると思う。だがそうではない。
「図書館の本は熟読せずに閲覧するものだ」と考えているからです。
「閲覧」とは、調べ読みとかパラパラ読みのことで、最初から最後まで読むイメージのある「読書」とは似て非なるものです。
つまり、図書館の本は、役に立つ箇所以外は飛ばしたり、パラ読みで概要をつかんだり、該当箇所だけを引いたりといった「読み方」をするものだというわけです。
(中略)
では、図書館でパラッと見ていて「あ、これはちょっとじっくり読みたいな」と思ったらどうするかというと、まず借ります。で、家でゆっくり読んだ結果、「これは本気でいい本だ。熟読したい」と思ったら、さっさと返却して、書店でその本を買うのです。
また、返却してしまった本を「あの本、もう一度読みたいな」と思ったときも、借りずに、すぐ買うことにしています。
借りた本を、じっくり読みたくなったら買う
返却した本を、もう一度読みたくなったら買う
ようするに素晴らしい本に出会ったら迷わず「買え!」ということだw
本書はこの電子書籍が普及しつつある現代において、図書館で本を借りれば本を買う必要はないとは言っていない。
むしろ図書館は本を読んで知識を高めた気になるのではなく、あくまでも「閲覧」という形で多くの本に触れ、それによってたくさんある情報の中から真実を見抜く力をつけるための場所である。
つまり「自分の頭で考える」クセをつけろ。
そのために図書館は利用しろ!と言っているのだとわしは感じた。
熟読を避けることは、裏を返せば「熟読に値する本を探すこと」でもあります。
図書館の本は、参照・多読・調査用。
書店で買う本は、通読・味読・楽しみの読書用。
こう考えるのがいちばんすっきりするでしょう。
これは普段わしが思っている図書館の利用の仕方と符合するので、ここであえて強調して書いておこう。
つまり図書館で本をたくさん借りたからといって、本を読んだことにはならないということである。
本編で活用テクニックとして紹介したように、利用者が「何かヒントになる本はないか?」「あの仕事に使える資料はないか?」という意識をもって図書館に 足を運べば、地元の図書館のいいところにも悪いとことにも気がつくことができるでしょう。
さらに、そういった「ただ本を借りるだけは満足しない利用者」が 増えてくれば、図書館の提供する「貸出以外の情報サービス」も進化していくはずです。
図書館サービスは利用者の姿を反映します。
一方で、利用者も「タダで本が借りられる」と喜んでいるようでは、図書館もまた「ただ本を貸すだけ」というレベルにとどまってしまいます。
そうではなく、図書館の情報サービスがもっと使いやすくて役に立つものになってほしいなら、まずは利用者が変わらなければなりません。
一人ひとりの利用者が、本気で「自分の人生に本当に役に立つ情報」を求めて図書館に足を運ぶようになれば、提供する側のサービスも高度化し、さらに図書館が利用しやすくなる──そんな「いい循環」が起きるでしょう。
図書館はあくまでも多くの素晴らしい本に出会う場所。
そしてその素晴らしい知識の集合体である本に出会ったら「買うこと」によって、初めて読者は本というものの価値を知ることができる。
そんな風に図書館を日頃利用すれば、当たり外れなく、必要な本を収集することができるだろう。
ネット時代の現代においては、このように図書館を活用すれば知性の偏りを防げるかもしれない。
図書館の便利な使い方サイト・アプリ
そんな図書館をもっと身近で便利な使い方として、Amazonからよく利用する図書館に蔵書が保管されているか調べる簡単なサイトとアプリを2つ紹介しておこう!
有名なところでは図書館を普段から利用している方にはお馴染みの「Liblon」と「その本、図書館にあります」だ。

この2つともAmazonで本を調べる際に、その本が近所の図書館にあるかどうか調べて表示してくれるスグレモノなのだ。


Libronの方はアプリもあるからインストールしておくと、スマホかららくらく検索できるので入れてみるのはどうだろうか?
この秋はこうした便利なサイトとアプリを利用して、効率よく読書をしてみることをおすすめする。
良いところ
あらすじ
本書は「図書館をどう使えば、自分の知的活動が進化するのか?」という問いに対する実践的な答えである。
著者・奥野宣之は自身が長年かけて築いた「図書館思考術」を元に、情報収集からアウトプットまでを一貫して説明する。
第1章では、図書館の基本的な使い方を超え、いかに「テーマ」に基づいて資料を探し、知識を組み立てるかを語る。第2章以降では、「調査の型」「複数図書館の併用」「棚の散策術」「図書館ノートの作成法」など、行動ベースのノウハウが続々と登場する。
さらに本書は、図書館の制約(貸出制限・閲覧時間)さえも“知的トレーニング”として活用する逆転の発想を提案する。
まさに「無料の知の戦場」を活用する極意書である。
では以下に良いところを挙げていこう。
圧倒的に実践的で具体的
奥野宣之氏のスタイルは、「読書を行動に落とし込む」ことにある。
本書でも座席選び、時間帯ごとの集中力の違い、図書館ノートのテンプレートなど“今すぐ使える”図書館活用術が満載だ。
特に棚の歩き方ひとつ取っても「ランダムに拾い読み→仮テーマ決定→情報収束」というプロセスが具体的で、情報探索における迷子状態を回避できる構造になっている。
知的ストイックさが刺激になる
本書全体を通して、奥野氏の「知に対する誠実さ」がにじみ出ている。図書館を「暇つぶしの場所」とする風潮に対し、真剣勝負の場として捉える姿勢は刺激的である。
そのストイックさに触れるだけで、「自分もちゃんと考えたい」と思わされる。「情報の奴隷」ではなく「情報の選手」になるための道筋が明快だ。
“情報を自分のものにする技術”が学べる
単なる知識のインプットでは終わらない。図書館ノートを使った記録法、複数資料の比較分析法など、「情報をどう整理し、再構築し、自分の言葉にするか」という知的作業のプロセスが豊富に紹介される。

これは、ブロガーや研究者、ビジネスマンにとって極めて実用的な技術だ。
気になった方はこちらからどうぞ
悪いところ
では以下に悪いところを挙げていこう。
図書館に行けない人には不向き
テレワークや地方在住で近くに図書館がない人にとっては、実践が難しい内容が多い。デジタル化との連携に関しても、記述は最小限にとどまっている。
既存の読書術と重複感あり
奥野宣之氏の過去作(『情報は1冊のノートにまとめなさい』など)を読んでいる読者には、内容が重複して感じる部分も少なくない。読書術・情報整理術に精通している人には物足りなさもある。
シンプルだが、やや地味
文章が平易で分かりやすい反面、語り口が落ち着いているため、爆発的にインパクトのある話題や逸話は少ない。読み物としてのドラマ性よりも、手堅い実用性が中心である。
まぁ読んでいると目からウロコな活用法が載っているよなw

まとめ
こんな人におすすめ!
- 図書館を「使っているつもり」の人
- 情報収集とアウトプットを強化したい学生・社会人
- 無料で“知的生産”を追求したいミニマリスト志向の人
『図書館「超」活用術』は、無料で開かれた知的空間である図書館を、いかに“使い倒す”かを指南する実用書である。
奥野宣之氏は、単なる本の貸出場所としてではなく、情報収集、思考訓練、知的生産の基地としての図書館活用法を展開する。具体性、再現性、そしてストイックな知的精神が三位一体となった構成は、全知的労働者の必読といえる。「本を読む」ではなく「本を使う」ための技術が満載であり、知的アウトプットに悩むすべての人間にとって、大きな転機となる一冊である!

図書館とは、知の宝庫にして、己を磨く道場なのじゃ。