ちわ、おいさんだよ。
キミは心をくすぶってるかい?
別に。なんだよ「くすぶる」って。
なんかあったのか?
わしは今、絶賛くすぶり中なのじゃ。
そんなところに先日、図書館でおもしろい本を見つけたよ。
なんだ?「くすぶる力」?
前回まではこちら
ねこの秘密を知ってみたよ。という話(*´ω`*)
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常識を打ち破る、知られざる「ねこの秘密」
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くすぶる力
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いや~、くすぶっています。
かれこれ10年近くくすぶっているといっても過言ではない。
そんなわしのくすぶり人生が始まったのは、大学を辞めて以来十年ほど今も続いている。
だが最近そんな生活にもいい加減うんざりしてきた。
せっかくだから、
これまで以上に新たな道を踏み出したいと思って色々勉強しているんだけど、どうも埒が明かない。
そんな心折れる毎日を過ごしているわしが、図書館でおもしろい本を見つけた。
それがこの齋藤孝・著の「くすぶる力」
このブログで何度も斎藤先生の本を、くすぶり状態からの脱出する方法をいくつか感想を交えながら紹介したい。
毒を食らわば皿までの気概で乗り切る
不遇の境遇に置かれた場合、本書でも紹介されている福沢諭吉の姿勢は、一つの解決策になるだろう。
明治の思想家、福沢諭吉が蘭学を一生懸命学んでいた時は、蘭学を収めても将来お金になるなどという保証がまったくない時代でした。今、英語を勉強するのとは意味が異なります。
お金のためにやる勉強も悪いとは言えませんが、ここではお金にならない勉強をとことんやることをおすすめしたいのです。
福沢諭吉は「福翁自伝」に書いています。
「この薬は何に利くか知らぬけれども、自分たちより他にこんな苦い薬をよく呑む者はなかろうという見識で、病の在るところも問わずに、ただ苦ければもっと呑んでやるというくらいの血気であったに違いはない」
薬でもこれだけ苦い薬は自分たちしか飲めないだろうという気持ちで飲む。
難しいものは難しいほどいい、どんな難しい文章でも持ってこい、おれたちが読んでやる、といった気概に満ちています。
p54
今、自分がやっている勉強がなんの役に立つかはわからない。
わからないまでも世界広しといえども「自分たちだけがどんな難しい外国語を理解できる」んだという気概で自らを奮い立たせて、当時福沢諭吉は学にのめり込んでいた。
先行きが見えない今に絶望するのではなく、今目の前にある課題に全力で集中する。
それがなんの役に立つかは考えずにとりあえず全身全霊を傾けて物事に取り組む。
その姿勢が、くすぶりを突破する一つの力になると斎藤先生は述べている。
確かに今置かれている状況がどうにもこうにもならない煮詰まった状況に置かれてしまうと、自分がナゼいまここにいるのか、その存在の意味を何処かに求めてしまいがちだ。
だがそんなものを求めても答えはない。あったとしてもそれはまやかしだ。
だからそんなややこしいことは考えずにとりあえず苦しいものも「毒を食らわば皿まで」の境地で飲み込んでみせる!そんな風にやぶれかぶれで向かっていくと、閉塞感に囚われた現状にいつか穴が開くかもしれない。
常に「いざ、鎌倉の」境地で、準備を怠らない
そのように日々を過ごしながら、次に重要なのが「常に自分の電源をオフにしておく」ということだ。
いつどんな形で実現できるかは分かりません。常に自分を"アイム・レディ"状態にしておく。準備していなければチャンスはつかめません。用意があるからこそ、"その時"に力を発揮できるのです。
p85
これは平たくいえば「いざ、鎌倉の」精神と呼んでいいかもしれない。
そんな風にいついかなる時でもチャンスが舞い込んできた時に対応できるように、平素から準備を怠らない。
この準備をしておくということが、自らを成功させるために非常に重要であると氏は述べる。
くすぶりを突破できない原因は、才能や資質ではなく、準備不足ではないかというところに疑いを持ってみるのです。
自分が大丈夫だと思っていることは大丈夫ではないし、みんなが普通だと思っていることは普通ではありません。自分が十分と想定している経験は実は十分ではありません。
「今まで大丈夫だと思っていた準備ではダメだったんだ」とわかるだけで、その後が変わります。
(中略)
くすぶる時に自分という本体に疑いを持ってはいけません。自分を肯定する。
否定するのではなく、修正すればいい。
157・158
そして最後に大事なことは油断なく準備をしておきながらも、「自分自身を疑わない」ということ。
これは前回紹介した「インナーゲーム」という本に書かれている考え方にも共通する部分かもしれない。
なかなか自分にチャンスが巡ってこない、芽が出ないという時には、やたら目が自分の内面に向いてしまって今までの自分の人生を悪い方にふりかえり、後悔が頭をよぎる。
しかしこんな状態では、
チャンスが巡ってきたとしてもとても力を発揮する事はできないだろう。
いつでも人には必ずチャンスというものが訪れる。
そんな好機を逃さないように日頃から自らの刀を鍛え打ち、刃は常に研いで備えておく。
……今を嘆いていてもしょうがない。
読み終わった後、そんな風に感じたわしは来るべき日のために自分を磨こう。
わしは常に「アイム・レディ」状態で日々を生きるのだ。