ちわ!おいさんです。
キミは旅をしているかい?
あれ?この旅日記、終わったんじゃなかったのか?
いいえ、実は一人旅には続きがあるんですw
まだやんのか?
今度はどこへ行くの?
ポポポ!
うん、実はこの年何故かおかんが実家の宮崎に行くと言い出して、車で一緒に九州を旅することになったのじゃ。
ほーん、帰ってきてから半年も経たずにもう旅すんのか。
とことんヒマだな。
今回は旅日記・番外編。
長い旅をしてきたわしは、実家に帰ってから四ヶ月後、また再び旅をすることになったのでした。
しかも、今回はオカンと二人旅。一体どんな珍道中になるのか?
今回はその時の始めの様子から物語は始まるよw
前回まではこちら
旅のラストは大阪だったよ、という話(*´ω`*)
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大阪YHの思い出 最後の夜に出会った男の話
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九州観光1 悔やまれた夢を求めて
2012年・春。
わしは長いことかけて日本一周の一人旅をした。
しかし日本一周と言っても実際は九州は別府までで、資金が途中で付きて無念にも広島で旅を断念し、地元に通って引き返すことになった。
よって、日本を制覇したとは到底言えない。
まだ行ったことのない土地がいっぱいある。
本当は行けるならこの時、祖母が一人で暮らしている宮崎まで行きたかった。
これまでいろいろ、祖母には迷惑をかけたが、その祖母にわしの顔を見せて、元気で頑張っていることを知らせたかった。
そしてできるなら、
その後もっと南下して鹿児島にある霧島神宮を訪ねたかったのだ。
霧島神宮は仕事運が上がるということで有名なパワースポットで、今までバイトを理不尽な理由でクビになってきたわしには是非行ってみたかった場所なのである。
しかし、夢を果たせぬままわしは自宅へと引き返し、一人旅を終えてぼんやりと家で読書などをして過ごしていた。旅の疲れもあってか、新しい仕事を探す気には到底ならない。
そうしたダラダラと過ごす日々が10月まで続いた。
なんとなく、なにもしたくない。
旅の余韻に長いこと浸りながら毎日をぼんやり生きていた。
そうしたところへ、思わぬ話が舞い込んできた。
オカンが遠く離れた九州に車で旅行に行くという。
九州にはオカンのかあちゃん、わしにとっての祖母がいる。
祖母は3年ほど前に祖父を亡くし、今は身体が悪いため老人ホームでお世話になっている。
その祖母にお見舞いも兼ねて会いに行くためオカンは宮崎に帰ることにしたのだ。
いつもは飛行機でひとっ飛びだが、
今回はお金のかからない車で静岡から宮崎まで行くつもりだという。
わしも一人旅では宮崎まで行きたかったのだが、やむなくたどり着くことはできなかった。今度いつ祖母の元気な顔が見れるかと気になっていたのでオカンに頼み込んで付いて行くことにした。
そう、今度はオカンとの二人旅である。
こうして、わしら二人は2012年の秋、
車に乗って九州目指して旅をすることになったのだ。
この物語はその宮崎への短い旅のお話である。
九州の旅・第一回。
ほんのすこしの行程だけど、2012年一人旅番外編として今回からその時の様子を語ってみたいと思う。
第一日目・高速道路でバビューン
オカンと朝早くから家を出た。
六時には起きて車に乗り込み、出来たばかりの第二東名をひた走る。
祖母が待つ宮崎に行くためだ。日程としてはこうだ。
まずは第一日目
静岡から高速で神戸まで行き、そこからフェリーに乗って次の日に大分県に着く。
二日目
一般道をひた走り、宮崎の祖母の元へ。
三日目
今は住む人がいなくなった家を掃除するなど所用をこなし、
四日目
祖母の弟が待つ人吉へ。
五日目
時間が余ったら兼ねてから念願だった霧島神宮へお参り。
この旅で、果たして一人旅で行くことの叶わなかった霧島神宮へ行くことができるのだろうか?
浜松PA
途中トイレ休憩とジュースなどを買うためPAに寄る。
それにしても第二東名のPAは出来たばっかりでなかなか洒落た作りである。
思わずカメラを取り出し、あたりを撮影する。この日はピーカンで雲一つない快晴。
空の青さがよく映えるので思わずこんなところでも写真を撮ってしまう。
ついでにちゃっかり著者近影。オカンに撮ってもらいましたw
さて、仲良く車に乗り込んで神戸を目指すべく第二東名を進む。
あんまり自覚してなかったけど、ここを通り過ぎるのにもう2時間近く経ってたんだ。
まったく気づかなかったw
わしは正直、高速道路の移動はあまり好かない。
理由はトイレが近いことだ。
おまけに清潔で静かなトイレでないと用をたせないという神経質な性格である。
内心、渋滞にハマってしまったらどうしようとヒヤヒヤしながらも無事名古屋を通り過ぎ、日本一綺麗なトイレが有るという刈谷PAまでひた走る。
おかん、頑張ってるなぁ(;´∀`)
この日オカンは前日に風邪を引いたらしく39℃の熱がある中、運転をしている。
隣でゴホゴホッ言いながら車内ではマスクをせずにひたすら運転するオカンには頭が下がる思いである。
そんなこんなでここまで渋滞にもはまらず快適な滑り出しである。
目の前に大きな橋も見えてきた。
この先には大都市名古屋を経済的に支える中京工業地帯が続く。
わぁすげえ!(゜o゜;
巨大タンカーとガスタンクや工場がいっぱい見える。
目の前には観覧車。
あれはナガシマスパーランドの観覧車だ。行ったなぁ、昔(;´∀`)
大っ嫌いな小学校の少年野球の奴らに連れられてw
園内で売られてるハンバーガーを食って、翌日じんましんが出たのは良い思い出だw(*´∀`*)
なんとか神戸に到着
こうして高速道路をひた走り、6、7時間で神戸に到着する。
フェリーが出発するのは午後4時半。結構早く着きすぎてしまった。(;´∀`)
仕方ないので腹も減ったからどこか食い物を食べられるところはないもんかと六甲アイランドの近くにあるアイランドセンター駅に行く。
ここらへんは出来たばかりという感じのマンションやビル群が多い。
そしてどこか設計主義的な人口っぽさを残していて雰囲気がお台場に似ている。
そんな埋立地の雰囲気が漂う六甲アイランドの周辺にはこんな変な建物が多くある。
なんだこれ?宇宙船か?(;´∀`)
おかん「神戸フッション美術館だってよ!」
この大きな建物は神戸ファッション美術館。
実は神戸は日本の中でも最先端の流行フッションが集う街で、有名なファッションショーなどを数多く行うためにこのような建物がたくさんあるのだそうな。
神戸ファッション美術館(こうべファッションびじゅつかん)は、ファッションをテーマにした日本初の美術館。兵庫県神戸市東灘区にある海上都市「六甲アイランド」に1997年開館した。
外観は、UFOを イメージさせる斬新なデザイン。
内部は4層で延床面積 17,000m²という大規模な美術館施設である。
ファッションに関することを様々な視点からとらえたユニークな展示を行っている。
また、ファッション産 業の人材育成を目的として「素材」、「色彩」、「装飾」、「歴史」、「デザイナー」、「社会」、「メディア」の7つのカテゴリーで服飾講座を開講している。
- 1F - ミュージアム: 常設展と特別展等の会場 (隣接して神戸ゆかりの美術館がある)
- 3F - ライブラリー: 芸術ファッション、インテリア関連の蔵書約28,000冊と名作映画等の映像資料と生地見本等の現物資料
- 4F - リソースセンター: 資料館
- 5F - オルビスホール: ファッションショー等のイベント会場
これらの施設は神戸市が区分所有している。
中には図書館やホテル。百均なども入っていたw
へぇ、こんなバカでかい変なものを作るなんて、さすが神戸は進んでいるなぁ。
こんな変な建物は以前、玉造温泉でも見たような気がするぞw
さて、気を取り直して駅近くの道路を進み、食い物屋を探す。
しかしここらへんは建物はみんな近代的なものばかりで飲食店はほとんどない。
近くに松屋とコンビニがあるくらい。
ここまで来てコンビニは一件もねぇ(;´∀`)
そうこうしている内になんとかファミレスを見つけた。
他に良い感じのレストランもないことから仕方なくここに入ることにする。
ファミレスでスパゲティを頼みつつ、
我慢していた水分を吸収するべくドリンクバーをがぶ飲みする。
ぷはー!長い高速道路の後のメロンソーダはうまい!(=´▽`=)ノ
しかし、この時のジュースが
あとあとわしに大変な思いをさせる。
このファミレスで時間を潰しつつ、出発の時刻が近づいてきたのでフェリー乗り場へ。
券を買うべく窓口に向かうともうすでにたくさんの人が。
神戸から大分までの料金が安く、明日は休日ということもあってたくさんの人でごった返している。
おかんは長蛇の列に並び、ひたすら自分の番が来るまで待っていた。
これは予約してあるとはいえ、チケットを買うのは大変そうだ。(;´∀`)
なんとか券を買い終えたオカンと再び車に乗り込みフェリーのゲートが開くまで車内で待つ。
しかしこのチケットの発売から出発の時刻までがまた長い!
車の中で延々2時間は待たされるのだが、そのうちさっき飲んだジュースのせいでオシッコに行きたくなる。
我慢しきれなくなってチケット売り場の二階にあるトイレに行く。
だが、用を足すことが出来ない。
トイレから待合室が近いため、うるさくて集中できないからだ。
こうなるとわしはダメである。どんなに頑張っても出ない時は出ない。
したい気持ちはあるのだが、緊張してしまって尿道から一滴も出ないのである。
仕方なくトイレを出てギリギリまで我慢する。
フェリーの中で用を済ませよう。そうして待つことまた30分。膀胱を破裂寸前である。
ああ……こんなことになるのなら、
あんなに意地汚くジュースをがぶ飲みするんじゃなかった(;´Д`)
車内で激しく後悔しながら、冷たい汗が背中を伝っていく。
おまけに秋の夕暮れのため急に冷え込んできた。それがまた尿意を加速する。
今にも漏らしそうな貯水量ぎりぎりのダムを抱えながら、わしは必死の思いでフェリー搭乗の合図を待った。横ではオカンが余裕でお茶を飲んでいる。
こういうのを見るとイラッと来る。
おかんめ、わしが横で必死になって尿意を我慢しているのに自分は好き勝手飲み物なんか飲みやがって(# ゚Д゚)
いっそのこと、このシートをわしのほとばしるシャワーで黄金色に染めてやろうか?
そんなことを思っていたら、
ようやく搭乗口のゲートが開き、車が一台、また一台と吸い込まれていく。
よかった、なんとか間に合いそうだ。(;´∀`)
あと少し、あと少しの我慢でやっとこの苦しみから開放される!!
頑張れ!頑張るんだわし!
水も漏らさぬ搭乗を経て
こうしてなんとか漏らすことなくフェリーに乗り込むことが出来た。
いの一番に船室に乗り込むと、トイレに向かったわしは無事なんとか用を足し、ようやく安堵を覚える。
ああ、よかった(;´∀`)
旅の初日でまたやらかさずにすんだ。冷静になって見てみると船内は結構な作りである。
わしはフェリーに泊まりこむのはこの時がはじめて。
乗ってみるとびっくりしたが、船内には自販機もあるし、レストランもある。
展望スペースはもとより、マッサージチェアやゲーセンまである!w
夜の10時まで入ることのできる浴場もあり、わしが入った時にはちょうど瀬戸大橋を通過する時だった。風呂場から眺めるライトアップされた瀬戸大橋の姿は、なんとも言えぬ風情であった。
大きなラウンジにはお土産物屋も並び、クラシックのバンドが音楽を奏でてくれていた。クラシック4重奏団の生演奏が船内に鳴り響き、気分はまるでタイタニックの1シーンのようw
あの値段で、こ、こんなに豪華でいいの?と、思いたくなる行き届いたサービスの数々。
生まれてはじめて泊まれるフェリーに乗ったが、こうした船旅もいいものである。(*´∀`*)
日もすっかり落ちて、クラシックの四重奏も鳴り止み、子供の走り回る声もなくなった船内をデッキの方へと歩いて行く。
薄暗がりのデッキにはまだ寝るつもりのない人が2,3人、遠く消えていく神戸の町並みを眺めていた。
遥か彼方の明かりが、まるで小さな宝石を散りばめたスパンコールのように、漆黒の闇の中にキラキラと瞬き、甲板には少し肌寒い秋の潮風が吹き寄せる。
そんな黒い海を眺めていると底知れぬ不気味な感じを覚えたわしは、これから進みゆく旅路に市松の不安を覚えつつなんとか霧島神宮にたどり着くことを願った。
そんなフェリーはかろうじて見える白い波しぶきをあげて、この大海原を進んでいく。
明日になれば、大分だ。
懐かしい祖母の顔を思い浮かべつつ、わしは展望デッキをあとにした。