
ちわわ、ちわ~!おいさんだよ!
キミは
雑談って、ぶっちゃけ無駄話だろ?


む、まいけるよ。
無駄話こそが関係構築の入り口なのじゃ!
どういうことだよ?


結論を出さないことで会話というものは続くのじゃ。
まぁそりゃそうかもしれないけど⋯

\ ココがポイント!/

『雑談力が上がる話し方』は、齋藤孝が「雑談=目的ゼロで会話する術」を30秒に凝縮して教える実用書なのじゃ!!
本書は雑談に結論を求めず、まずは相手との心理的距離感を縮めることを重視。
挨拶に+αする一言から始め、「中身のない話」に意味があると明言する。さらに“雑談のボールは8:2で渡す”“相手にしゃべらせる支配率”といった具体的ルールも提示。気軽なコミュニケーションが苦手な人でも、会話の「つかみ」とその後の雰囲気づくりを自然にできるようになる一冊だ。若者でもシニアでも、初対面や職場での雑談に自信がない人には最適であり、SNS時代に人との繋がりを強化したい人にも刺さる内容である。
雑談力が上がる話し方
人前で話すのが苦手という人がいる。だが、わしは意外と平気な方だ。
もちろん、だからといって大勢の人の前で何かを発表したりするのは足が震えて緊張したりもするのだが、知らない人と始めてあって何気ない話をするのはそんなに苦ではない 。
そう、あくまで苦ではなく、雑談程度だったら15分くらいはできるだろう。
だけどそれが苦手という人も多いだろう。わしもかつてはそう思っていた。
英会話にお金をかけるのに、なぜ日常会話は磨かない?と、本書の齋藤孝先生は言う。
言われてみればそのとおり、日常会話なんて誰でもできるし、わざわざお金を欠けて身につけるスキルではないと思い込んでいるフシがある。
本書はビジネス本の範疇にはいるのだろう。
しかし雑談力についての本というが、雑談は別にビジネスばかりに使えるわけではない。日常のふとしたことにも使えるはずである。
本書をパラパラと読んでいて色々思い当たる節がある。
今までわしは日常会話、この本の筆者が言うところの雑談というモノが苦手だと思っていた。あまりトークは上手くなく、口下手であると。
しかしこの本を読んでいてわしはそこまで口下手ではないと気づいた。
むしろまだ雑談はウマい方だ。
どういうことかというと、この本で斎藤氏は雑談とはオチがないものである、と断言している。オチがあったり、笑いを必ずとるようなトーク力とは雑談は全く違うと指摘しているのだ。
そう、つまりわしは今まで自分の会話が下手だと思っていたのは、単にトーク力がないだけで、雑談力がないわけではないということに気づいた。
そういえば、なんの脈略もないオチもない話は得意な方で、良くしている。
そうか、これがいわゆる雑談というものか。こんなものでいいんだ(*´ω`*)
その証拠にわしは意外とどんな人ともあたり触りのないことなら喋ることはできる。
知らない人とあっても挨拶から始まって世間話くらいは交わすことができるし、学生時代はあまり親しくしていないクラスの中でも存在感の薄い人たちとも積極的に絡んでひと通りの交流はしてきたように思う。
もちろん、それは前述したように巧みなトーク力によってではなく、単に雑談として身の回りのちょっとしたことを会話するようにしていただけということだ。
つまり、雑談とはTVのトークショーで見るような芸人のトークは全く違う。
あんなものを理想として話をしなくても良いのである。もっと楽に考えて普通に話せば良い。それが雑談だ(*´∀`*)
しかし、そんなわしにも困ってしまう場合がある。
それは話す相手が雑談力のない場合だ。
雑談力のない相手との会話はツライ(;´Д`)
この本を読んでいて、確かにここに書かれていることを実践すれば雑談をうまくこなすことができるだろうとひとしきり関心した。
しかしそれは相手の雑談力が自分と同じもしくは上の場合のみ成立可能なの場合も多いだろう。
昔こんなことがあった。
わしはある職場に新人として入った時、わしより1こ下の先輩が話かけてきた。
暗い目をした明らかに友達がいなさそうなその男は、最近何かおもしろいハマッていることはあるか?と新人の緊張を解すためか世間話を持ちかけてきた。
いわゆるこれが雑談である。
その先輩も新人のわしと職場でうまくやっていくために会話をしようと思ったのだろうが、しばらく考えたわしは相手がまだどんな人かわからなかったので、ここで自分の趣味の話をしても乗ってこないだろうと思い、探りを挿れるつもりでわし「最近はネットばかりしていますねwぐぐたすとかにハマッています。他にもなんかおもしろいインターネットのサービスとか知ってます?」と、相手がネットにかじりついている人間であることを見越してそう返した。
しかし相手は「ぐぐたす?なにそれ?」と言っただけで沈黙してしまう。
わしは「Google+っていうSNSのことですよ。」と必死に教えてもそれ以上なんの関心も示さない。自分からキャッチボールを返さない。返そうと思えばネットにゴマンとあるインターネットサービスについて会話ができそうなものなのに、
なのに……結局その相手は黙りこんでしまった。
そこで話は終了。結局、そいつはわしが相手に投げたどうとでも話を膨らませられる内容のボールを何の返球もしてこなかった。
いやいや、そこで止まるなよ。第一あんたが話しかけてきたんだろ?
こっちは「インターネット」というお題を出しているんだから話はいくらでも膨らませられるはずだろ!
こっちは絶好球を放ったつもりである。
しかもかなり間口の広い、どんな方向へも発展する超イージーボールである。
しかし、相手は乗ってこない。
別にこっちはアンタと本気でネットの話をしたいわけじゃない。
しかし「ネット」というキーワードを出したんだから、そこから「ぐぐたす」について盛り上がれなくても良い。別のインターネットサービスに話が行っても良いのである。例えばSNSでいえば「ツイッター」とかなんでもあるだろ。
そして「ツイッター」から「アプリ」とか「スマホ」とか、いくらでも話を変えていけるハズである。
話の膨らまし方なんていくらでもある。
だからこそ放おったのに、なんで返してこないかね?
結局、その職場もその先輩との人間関係がうまくいかずに辞めてしまった。
雑談のコツは連想ゲーム
わしはなにもでたらめにネットというお題を会話に巧みに仕込んで相手に放おってあげたのではない。
相手はわしよりも一つ下。ネットとかに疎いはずはない。
普段からガンガンに使いこなしているだろう。それを見越してこっちはどんな風にも発展させることができる「ネット」というお題を選んでいるのだ。
この男にはハッキリ言って国語力がない。
相手が喋った会話の内容にそのまま話を返すことが雑談ではない。
しかも話を振ってきたのは向こうである。
自分が意図した言葉が帰ってこなくても、趣味の話がしたいのなら「ボクはネットは詳しく知らないんだけど、アニメにはハマッていてね」と、軽く話を自分のペースに巻き込むことなんていくらでもできるだろ!
雑談というのは、言ってしまえば連想ゲームである。相手が投げてきた会話から何かを連想して、相手に返してあげればよいのだ。
それは少し相手が返した話とは違ったものでもよい。
変化球をつけて「ネット」から「アプリ・スマホ」でもなんでも思いつくのを言えば良い。
それなのにそんな連想ゲームも思いつかない。
これじゃいつまでたっても人とマトモに話なんてできない。
結局この男は友だちがいなさそうだったけど、これからもマトモな友だちはできないだろう。
このように、こちらはいくらでも連想ゲームが出来たとしても相手が連想ゲームが出来ないと雑談は成立しない。
ちょっとした発想の転換。少しものを斜めに見る感覚をもっていれば良いのだ。
とまぁ、偉そうなことを述べたがわし自身、そこまでうまく連想ゲームができるとは限らない。
自分たちとは年代の違う人を相手にすると、連想ゲームも噛み合わなくなるのは当然だ。
しかしそうしたイレギュラーな状況を含めて柔軟な発想ができないと雑談は成立しないのだ。
だからわしも人を馬鹿にしてないで少しでも雑談をスムーズに交わせるように多くの本を読んで日頃から色んなことにアンテナを張っておくべきである。
本書に書かれていることはどれも当たり前で、別段難しいトーク力・会話術を教えてくれる本ではないと感じるかもしれない。
しかし中身はごく簡単に敷居の低いところから始められる雑談力を鍛えるメソッドがたくさん詰まっていてわかりやすいことばかりを教えてくれるので、簡単な連想ゲームも出来ない人はこの本を読んで、もう少し雑談について肩の荷をおろしてみてはいかがだろう。
わしを含めて多くの若い人が、普通に雑談をできるようになってほしい。
良いところ
あらすじ
本書は「30秒でうちとける」ことを目的とした雑談テーマを体系化した会話指南書である。
冒頭で雑談とは「中身がない」ことこそが意味であり、リトマス試験紙のような役割を果たすと斎藤は断言する。続く章では、「挨拶+α」の応用や、落語の“まくら”のように話を本題へ自然に繋げる技法が紹介される 。また、雑談において結論を求めず、相手に話題を投げる「会話のボール支配率8:2」の考え方や、相手が自然に話し続けたくなる仕掛けなどが整理されている。
ビジネス、家庭、初対面の場で有効な実例とともに具体的なフレーズが多数収録され、すぐに実践できる設計になっている。
では以下に良いところを挙げていこう!
挨拶+αが雑談のきっかけになる具体性
本書最大の武器は誰でも使いやすい「挨拶+一言」の切り口である。
例えば「おはようございます。ここの店、改装したんですね」といった一言から会話を広げるルートを示し、雑談は特別なものではないと納得させてくれる。
実例が明示されていることで、初心者でも“使える手段”として理解しやすい構成である。
結論よりも“続く会話”に価値を置く思考転換
雑談において結論は不要だと明言し会話の目的を「相手との関係形成」に置き換えている。
議論ではなく“つながり”を重視する視点は、多くの日本人が無意識に持つ「結論志向」を解放し、雑談の本質に気づかせる効用がある。
ボール支配率8:2の“共有感”を生む会話戦略
齋藤は、雑談では“こちらが話す量は2割、相手に8割”というルールを提案。
スポーツに例えた比喩がわかりやすく、感覚的に納得できる。相手が気持ちよく話せる場を作ることで、そこから信頼感が芽生える。
それを体系化した設計は本書の説得力を支えている。
気になった方はこちらからどうぞ
悪いところ
では以下に悪いところ挙げていこう。
内容が当たり前すぎて物足りない可能性
レビューには「当たり前のことが長々と書いてあるだけ」という指摘もあり、会話の基礎を知っている人には新鮮味に欠ける恐れがある。誰にでも効く普遍論のため、深堀りや応用が必要となる読者も多い。
回りくどく感じる文体も一部あり
具体例の提示は親切だが説明が冗長と感じる章もある。実践したい人にとっては「もっと実践フレーズが欲しい」「すぐに使えるポイントを簡潔にまとめてほしい」と思わせる構成といえる。
期待したほど“目新しくはない”評価も
「そこまで雑談しない自分には必要ない内容だった」という意見も散見され、万人受けする内容とは言えない (原文参照)。雑談の頻度がそもそも少ない人には、習慣として取り入れる導入部分が不足しているかもしれない。
そこらへんは好みだろうけど、気にならないヤツは気にならないだろうな。

まとめ
こんな人におすすめ!
- 初対面や会話が緊張する場面に自信がない人
- ビジネスや職場で信頼関係を築きたい人
- 飲み会以外でも自然な雑談力を身につけたい人
『雑談力が上がる話し方』は雑談とは“目的ゼロのコミュニケーション”であり、その価値は関係性の入口にあることを教えてくれる良書である。
齋藤孝の明確な主張、実例を交えた構成、そして「結論不要・支配率8:2」といった明快なフレームは、会話に自信のない読者でも実践しやすい。ただし、既に会話に慣れている層には物足りなさを感じる可能性もある。だが、雑談の重要性を軽視する人にとっては、「雑談こそが対人力の要」と再認識させてくれる一冊である。
簡単そうで奥が深い“日常の会話術”を体系的に学びたい人なら、手に取る価値は十分にあるだろう。

雑談とはただのムダ話ではない──それは関係を育む種まきなのじゃ。日常を繋ぐ力、それこそが真の雑談力なのじゃ。