長野の心 善光寺と被災地への祈り

2017年9月14日

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長野の心 善光寺と被災地への祈り

2017年9月14日

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ドラねこ
ドラねこ

ちわ!乱視の猛虎だよ。

キミは鎮魂の旅をしたことはあるかい?

ないよ。オマエもないだろう?

まいける
まいける
リク
リク

「ちんこん」ってなあに?

ポポポ!

ポコたん
ポコたん
ドラねこ
ドラねこ

お前の股の間にあるものよ。

ちげーよ!

そっちじゃなくって「鎮魂」ってのは亡くなった人の魂を鎮めることだよ。

まいける
まいける
ドラねこ
ドラねこ

そうだったそうだったw

わしは前回ふらりと立ち寄った善光寺のYHで女将さんから勧められて、疲れたからだに鞭打って朝早くお参りをしてきたのじゃ!

…ほーん、それはたいへんだったな。

お参りって言っても具体的にどんなことをしたんだよ?

まいける
まいける
ドラねこ
ドラねこ

では具体的に何をしたのか以下に語っていこうと思うのじゃ!

「一人旅・前半戦」5日目

松本で水集めを堪能したわしは、翌日信州の聖地・善光寺を訪れたのであった。

前回まではこちら

松本で水廻りしたよ、という話(*´ω`*)

一人旅!
ドキ!丸ごと!松本だらけの水大会3

続きを見る

長野観光11 善光寺、被災地への祈り

まだ眠い目をこすりながら朝も早くに起き上がる。

時計は朝の5時を指している。

ああ、眠い。しかし…起きねばならんのだ。

ドラねこ
ドラねこ

でも、本当は起きたくない。

ああ…なんであんなこと頼まれちゃったんだろう?

話は昨日に遡る。

夜も5時を過ぎ 、善光寺の門前町を迷いながらも宿は善光寺の宿坊の一つ。数ある宿坊の中で(この辺りには寺の僧侶が経営している宿坊が多数あるのだが)唯一のYH(ユースホステル)に泊まった。

宿に到着すると、中からぶっきらぼうな感じのする(60代くらい?)のおばあさんが出てきチェックインの手続きをする。内装は古い日本家屋といった感じで階段を上がるとギシギシと音が鳴る。

二階の部屋に行って荷物を下ろし、1階に戻るとテーブルの上にお茶が出してあった。

ぶっきらぼうな印象を抱いていたけど、気を使ってくれたのだ。有難い。

お茶を頂いているとまた女主人が出てきてお礼を言う。

ドラねこ
ドラねこ

お茶、ありがとうございます!

そこからおかみさんといろいろお話しさせてもらうことになった。

おかみさんはこの宿坊を経営していたお坊さんの元に嫁いだのだが、そのご主人は亡くなってしまい、今では寺の後を継いだ息子に頼まれて貧しい旅行者のためにこのYHを経営しているらしい。

ドラねこ
ドラねこ

なるほど、本当はご主人が亡くなられたことをきっかけにこの宿坊を閉じようとしてたのに、こんな貧乏人のために頑張ってYHを経営してくれているんだな。

ありがたいことだな。

まいける
まいける

そんな身の上話を聞いたところで、この善光寺の見どころや明日の吾輩の予定などに話は多岐に及んでいく。

どうして旅をしているのか?

ご飯は食べたか?

風呂はどうするか?

まだなら近所のスーパー温泉に連れて行ってあげられるけど、どうするか?

などなど・・・そうした他愛もないことを話していると、女主人は出し抜けにふと、こう言った。

おかみさん「そういえば、東日本大震災で被災にあった陸前高田市に供養の為の木彫りの仏像を送ろうと、明日ここの善光寺の本堂で祈祷の儀式を朝早くやるんです。6時くらいにやるんですけど大勢の人が詰めかけるようですから、もしよかったら行ってみてはいかがですか?」

曖昧な返事のまま行くとも行かないともその場では言わず、その日は宿の女主人に近所のスーパー銭湯に車で連れてってもらった。

お湯に入りながら先ほどの女主人の言葉を反芻してみる。

ドラねこ
ドラねこ

東日本大震災の供養かぁ・・・

こんな遠いところでも東北のために祈りを捧げようとしているんだ。

驚いたというか、ほんの少し意外な気がした。

みんな、やはりあの震災を心のどこかで気にしているんだな。

そんな被災地への鎮魂の催しが、明日朝早く行われるという。

しかし、正直迷った。

なにせ、めちゃめちゃ疲れていたからである。

祈りの場に参加してあげたいのは山々だが、重いバックパックを担いで歩きまわったおかげで身体から、疲れが温泉のお湯に溢れだしていくように感じる。

ワシはボーっとする頭で

(…震災の供養か。やっぱり、人として行っておかなきゃならないよなぁ…

でも、このクタクタの身体で起きられるかなぁ?(;´∀`)

などと迷いつつ考えこんでしまう。

風呂から上がると、ロビーで待っていた女主人にまた宿まで送ってもらう。

車の中で明日は戸隠に観光しに行くと言ったら、善光寺近くの戸隠行きのバス停を教えてもらった。

ついでに明日もここに泊まってくれるなら本当は3500円の宿代3000円にまけてくれるという。

二晩で6000円!Σ(゚д゚lll)。これは安い!

願ってもないこの申し出はとても有難い。なので明日もここに泊まることにした。

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風呂から帰って来ると疲れがどっと押し寄せてくる。

吾輩は布団に入り

(ああ……明日どうしよう。行くの辛いなぁ…(;´∀`)

本当はチェックアウトギリギリまで寝ていたい。

でも震災で亡くなった人たちのために供養してあげたい。

でもワシなんかが行ってどうするんだろう?それが被災地の方たちにとって良いことなのかなぁ?

などど考えてその日は爆睡。

次の日

(う~ん、どうしようかなぁ。やっぱりこのままずっと寝ていたいなぁ…)

布団の中でどうするか、いつまでもモゾモゾ考えていた。

しかし、昨日頼まれたからには行かねばなるまい。宿代も安くしてもらったんだ!

ドラねこ
ドラねこ

えーい、ちくしょう!これも乗りかかった船だ!

お、行くのか?

まいける
まいける

布団を飛び出し善光寺に向かった。

朝早い門前町の空気は清々しくて、通りにはまだほとんど人がいなかった。

 善光寺・朝の祈り

善光寺(ぜんこうじ)は、長野県長野市元善町にある無宗派の単立寺院である。山号は「定額山」(じょうがくさん)。

山内にある天台宗の「大勧進」と25院、浄土宗の「大本願」と14坊によって護持・運営されている。「大勧進」の住職は「貫主」と呼ばれ、天台宗の名刹から推挙された僧侶が務めている。「大本願」は、大寺院としては珍しい尼寺である。住職は「善光寺上人」と呼ばれ、門跡寺院ではないが代々公家出身者から住職を迎えている。2010年平成22年)現在の「善光寺上人」(「大本願上人」)は鷹司家出身の121世鷹司誓玉である。善光寺の住職は、「大勧進貫主」と「大本願上人」の両名が務める。

善光寺 - Wikipedia

ドラねこ
ドラねこ

ホントに大勢の人なんか詰めかけてんのかなぁ?(;´∀`)

朝早いから人は少ないな。

まいける
まいける
クロ
クロ

あそこにおじぞうさんがいっぱいいるでしゅ。

大きな通りの右手にはたくさんのお地蔵さんが並んでいる。徳高そうだなぁw

ドラねこ
ドラねこ

一応拝んとくか。

なむなむ…

やはり朝早いと善光寺といえどもこんなもんである。

人通りは極めて少ない。…どうせ被災地への祈りもそんなに人がいなんだろう?そう、思っていた。

でもまぁ陸前高田に送る仏像というのもひと目見てみたいし、行ってみるかw

山門

江戸時代中期の寛延3(1750)年に建立され、国の重要文化財に指定されている。

様式は五間三戸二階二重門、屋根は入母屋造りの栩葺で、高さ、間口とも約20mあります。老朽化により40年間、2階への灯籠参拝は中断されてたが、「平静の大修理」によって平静20(2008)年から再開している。

二階には文殊菩薩騎師像が安置され、「智慧の門」として受験生に人気。

楼上から望む門前町の景色は壮観。

山門を超えると人がチラホラと詰めかけているのが見て取れる。

疑問だらけの大祈祷

本堂に入ると薄暗いお堂の中には意外なほど多くの人でごった返していた。

まだ、朝の6時なのにみんなすごい信仰心である。あまりの人の多さにドコに座っていいのかわからない。

外陣と呼ばれる場所を超えてウロウロと内部を見通そうとする。

そもそも「例の仏像」なるものがドコにあるのかもわからず、ウロウロしながら多くの参拝者がいる内陣と呼ばれるスペースの片隅にわしも座ることにした。

しばらく待っているとお坊さんが来て「内々陣にお上がりになって拝みたい方はこちらにどうぞ。」と言っていたので、つい釣られてそちらに向かってしまう。

てっきり、みんなついて来るものなのかと思っていたら以外に付いて来る人は吾輩を含めて極めて少なかった。

ドラねこ
ドラねこ

あれ?おかしいな。

なんでだろう?と思ってお坊さんの後をついていくと、目の前には券売機が。

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坊さん「こちらの券売機で入場券をお買いになってお上がり下さい」

ドラねこ
ドラねこ

ええっ!!?カネ取んの?!Σ(゚д゚lll)ガーン

…マジで?

まいける
まいける
クロ
クロ

ここでおカネとるんでしゅか?!

震災で亡くなった方たちをみんなで供養したいってんだからタダで上げてくれよ!

なんでそこでカネを取るんだ?!

しかし、ついてきてしまった挙句おめおめと今更引き下がれない。

なるほどだからみんなついて来なかったのか…と思いつつ、しぶしぶ500円を払い内々陣へ。

どうやらこの上座は普段善光寺のありがたい仏像を拝むために、参拝客から入場料を取っているらしい。

しかし今日は特別な日である。

みんながここ善光寺に集まって真摯に東北の方に祈りを捧げる催しのはずである。

それなのにお金を取るとは……そんな日ぐらいタダで上げてくれよ。

そんな不満を抱えながら供養に挑む吾輩なのであった(;´Д`)

さて、ここ内々陣に座って見ると確かに善光寺の仏像がよく見える。

しかしこの仏像は銅でできた大きな仏像で、なかなかの芸術品である。でもまさかこれを陸前高田に送るわけではないのだろう。

一体ドコにその木彫りの仏像があるのか?

そう思いながらあたりをヒョコヒョコ見回していると徳の高そうなお坊さんがゾロゾロと(30人ぐらい?)入って来た。

おお!いよいよ始まるのか!

そうしているうちにあたりは自然と鎮まりかえり、坊さん達は一斉に読経を始めた。

見回すと他の参拝客もみんな手を合わせ始めている。

ドラねこ
ドラねこ

よーし、ワシもこの流れに乗り遅れまいとお祈りするのじゃ!

なむなむ……

その後、長〜い読経は30分以上続いた。

読経が終わりやっと開放されてお堂を出ようとする。

入り口から向かって妻戸台の近くに小さな木彫りの仏像を発見した。

ドラねこ
ドラねこ

これか!これが陸前高田市に送るやつなんだな

やっと見つけたな。

まいける
まいける

仏像は見るからに新品だ。

まだ掘られて新しい仏像を見るのはなんだか初めてな気がする。

せっかくだからこれも拝んどくか(どうか、震災で亡くなられた方たちが無事安らかに成仏しますように)ナムナム……

なんだか朝からいいことをしたような気分で本堂を出て、せっかくなので境内を色々見て回る。

この日、天気はどんよりと曇っていて今にも雨が降り出しそうだ。

祈りの時間が終わるとこのように多くの参拝客が大勢集まってくる。

大きなお屋敷のようなものもあり、善光寺というお寺がどれほど大きなお寺であるかが非常によくわかる。

忘れている方も多いかもしれないけど、この旅の目的は本来、神社仏閣、特にパワースポットと呼ばれている所を巡る旅である。

今日はこのまま長野の聖地、戸隠神社に行くつもりなのだ。

そのまま宿坊に帰り今日の目的地、戸隠神社へ行く準備を始める。

今日は宿がここと決まっているので重いバックパックを置いて、装備もカメラと水筒だけの軽いものですむ。久しぶりの軽装!これがどれだけ嬉しい事か!

しかも今日はバスに揺られて戸隠に向かうだけだから歩かないですみそうだ。昨日の二の舞にはならないぞ!ヽ(=´▽`=)ノ

戸隠へGo!

下に降りて行くと広間のテーブルに朝ごはんのパンが置いてあった。

朝ごはんはいらないと言ったのにわざわざパンとおにぎりを作ってくれたのだ。なんて親切なおばあちゃんなんだ!

これは道中、有難く食べさせてもらう。

作ってもらったおにぎりとパンを持ちながら、昨夜教えてもらった善光寺近くのバス停へカサをさして歩いて行った。

しかし着いてみるとなかなかバスが来ない。

いくつかバスが停まるのだが、運転手に聞くともっと後ろのバスであると言われ、そのまま待つことに。

本当にここであってんのかな?

チラッ。でもバス停の時刻表を見ると8時40分と書いてある。

名前は「戸隠行き」どうやら場所は間違いないようだがバスは来ない。遅い。

ココら辺からワシは長野の交通機関に違和感を覚えるようになる。

そういえば昨日も浅間温泉から松本市内に戻る時、バスのお金を払おうとしたら機械のトラブルで結局本社があるアルピコ交通の本社まで連れて行かれ、そこで再三待たされて挙句にようやくカネを払ったという事件が起こった。

一体この長野の交通機関はどうなってるんだ?

女主人曰く、戸隠神社は全部でいくつかあるのだが下の宝光社から一番上の奥社まで歩いていくと大変なので、奥社までバスで登って、後は宝光社まで下って来れば楽であると言う。

なるほど。もうたくさん歩くのはゴメンだ。その忠告に従おう。

8時50分にやっとバスが現れる。

よかった、待ちくたびれたぜ。いざ戸隠神社へ(遅いよ。ぶつぶつ……)


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  • この記事を書いた人

ドラねこ(おいさん)

知識ゼロからグラフィックデザインを勉強し、15年間で200件以上の名刺やロゴデザインで生計を立てた実績がある。 在宅で生計を立てる方法や暮らしに潤いを与えるガジェットなどを発信中。 人呼んで乱視の猛虎! もし記事を気に入っていただけたらサイトをPlease Like & Subscribe!

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